
【高画質ノーカット】りくりゅう引退会見 「やりきった」五輪金で決意、今後はプロ、将来は指導を
フィギュアスケートのペア「りくりゅう」こと三浦璃来選手、木原龍一選手が引退会見を開き、現役引退を決断した経緯や、これまでの競技人生、今後の活動について語りました。オリンピックを終えて抱いた「やり切った」という思い、支えてくれた人たちへの感謝、そして将来は日本のペア競技を広げるために指導者を目指す考えも明かしています。
🎥 会見動画(ノーカット)
- 00:00 登壇・フォトセッション
- 01:41 冒頭あいさつ
- 04:05 引退を決めた時期と経緯
- 06:13 6年間で最も印象的だった試合
- 09:51 お二人にとってオリンピックとは
- 11:57 お互いにかけたい言葉
- 14:23 今後の活動について
- 15:53 未来のペアスケーターたちへ
- 18:01 海外ファンへのメッセージ
- 20:03 お互いを信頼する秘訣
- 22:19 引退を決めるまでの具体的なやり取り
- 27:35 引退後の気持ちと生活の変化
- 30:44 芸術性とは何か
- 33:21 スケートから学んだこと
- 37:10 指導者への思い
- 40:48 7年後、10年後、20年後の未来予想図
- 42:50 ゆなすみへの期待
- 45:24 なぜ世界一に立てたのか
- 48:04 将来的なビジョンとアカデミー構想
- 51:05 会見前の準備と涙は想定内だったか
- 54:24 現役生活を一言で表すなら
- 57:00 メッセージ
出典:YouTubeチャンネル「共同通信 KYODO NEWS」
※発言内容は会見動画をもとに要旨を整理して掲載しています。全文の逐語録ではありません。
皆さま、このたびは私たち三浦璃来・木原龍一組の引退会見にお越しいただき、誠にありがとうございます。
私たちは結成当初からたくさんの方に支えていただき、ここまで走り抜けることができました。
本日は、支えていただいたすべての方への感謝と、私たちの競技への思いをお話しできればと思います。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
皆さん、おはようございます。
本日はお集まりいただき、本当にありがとうございます。
三浦璃来、木原龍一は、今シーズンをもちまして現役を引退する決断をいたしました。
いつも温かく支えてくださったファンの皆さま、ペアを下から支えていただいた木下グループの皆さま、スポンサーの皆さま、連盟の皆さま、いつもポジティブに支え続けてくれたブルーノコーチをはじめとするチームオークビルのコーチングスタッフの皆さま、友人、トレーナーの方々、そして家族、そして璃来ちゃんに、本当に心から感謝したいと思います。
僕自身、何か特別な力を持っているスケーターではなかったと思うんですけれども、困った時にいつも助けてくださる方々が、僕たちの周りにはいっぱいいました。
その方々のおかげで、自分たちはここまで来ることができました。
本当にありがとうございました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
それではこれより、報道関係者の皆さまよりご質問を受け付けたいと思います。
まずは、NHK様より代表質問をお願いいたします。
2月末に3月の世界選手権欠場を表明してから、引退の表明までおよそ1か月半あったと思います。
この間、どのような話し合いがあって、どのような経緯、またどのような要因で引退に至ったのか、お二人それぞれに伺えますか。
三浦選手から順にお願いします。
三浦璃来:私たちは今シーズンの初めから、「引退するかもしれない」という気持ちを持ちながら滑っていました。
ショートで5位スタートになった時は、「このままでは終われない」という思いから、「あと4年やるか」という話もしていたんです。
でも、フリーでは自分たちの積み重ねてきたものを信じて、すべてを出し切ることができたので、すごくやり切った思いがありました。
オリンピックが終わった時点で、世界選手権の欠場も決めていて、引退することももう決めていました。
木原龍一:去年の5月頃から、自分たちの中で「今シーズンが最後になる」という思いが強かったです。
オリンピックを終えた時点で、「自分たちはすべてやり切ったな」という思いが生まれていたので、もうその時点で現役は終わりかなと考えていました。
その後、オリンピック後に日本へ一度帰国した際に、木下代表にもお話しさせていただき、今後のことなどもいろいろ相談しました。
2019年にペアを結成されてからおよそ6年の現役生活だったかと思います。
この6年を振り返って、最も印象的だった試合、演技、出来事をそれぞれ教えてください。
三浦璃来:結成当初から3か月で出場したグランプリシリーズ日本大会がすごく印象に残っています。
その前にミニマムを取りに行くかという話もあったんですけど、コーチからは「試合に行くより練習を積んで、日本大会で一発でミニマムを取れるように頑張ろう」と言われて、トレーニングを優先しました。
その時は四大陸のミニマムが取れたらいいね、という話をしていたんですけど、一発で世界選手権のミニマムを取ることができて、「日本人同士のペアでも世界に通じるかもしれない」という思いが芽生えた初めての試合だったので、すごく覚えています。
木原龍一:やはりミラノ・コルティナオリンピックが一番印象に残っています。
自分たちはしっかり準備をしてきて、団体戦、個人戦ショートまでは本当にプラン通りに進められていたんですけれども、本番でリフトのミスが出てしまって、そこから自分の気持ちも崩れてしまいました。
その後、本当にさまざまな方に支えていただきましたし、あのようなフリーを滑ることができましたし、いつもはどちらかというと僕が引っ張るタイプだったと思うんですけど、その時は璃来ちゃんが僕を本当に引っ張ってくれて、璃来ちゃんがいなければあの試合はなかったです。
「ああ、これが7年の積み重ねなんだな」と思いました。
ショートの点数が出たあと、裏に移動した時、僕はショックが大きすぎて、「なんでこの場でこんなことが起きてしまうんだろう」とずっと泣いていたんですけど、日本スケート連盟の小林さんから「あんた、金取るんでしょ」と励ましていただいたり、渡部さんから「どう終わらせるかだよ、まだ終わってない」と言っていただいたり、ブルーノからも「まだ試合は終わってない。野球は9回の裏まで終わらない」と言ってもらったり、璃来からも「自分たちが積み上げてきたものは絶対あるから大丈夫」と言ってもらったりして、改めて「自分は一人じゃなくて、たくさんの方々に支えていただいてここまで来たんだな」と感じた試合でした。
三浦選手は2回、木原選手は4回、これまでオリンピックに出場されていますが、お二人にとってオリンピックとは、一言で表すとどんなものでしょうか。
三浦璃来:私の中で一番心に残っている言葉は、最初に出たオリンピックの時に、木原さんから「オリンピックも普通の試合と変わらないんだよ。オリンピックだからといって採点が変わるわけでもないし、出場する選手が変わるわけでもない。普段通りの練習と同じように臨めばいいんだよ」と言ってもらったことです。
その言葉に私はすごく救われて、1度目のオリンピックでも自分たちらしい演技ができたかなと思っています。
木原龍一:僕は、正直「涙」かなと思っています。
初めて出場したソチオリンピックも、世界との壁を痛感して、試合後にオリンピックパークで母と会ったんですけど、その時、母は「もう帰ってきてもいいよ」と言ってくれたんです。
でも、やっぱり僕が頑固だったので、「大丈夫」と言いながら泣いていました。
思い返してみると、北京もそうでしたし、今回のミラノもそうでしたし、必ず泣いていたのかなと思っています。
これまでの活動に対して、お互いに何か言葉をかけ合うとしたら、どんな言葉をかけますか。
三浦璃来:団体戦の時にも、お互いにメッセージを書いていたんですけど、私から木原さんへの思いがあふれすぎて、書いている時も泣きながら書いていました。
その時に書いたのは、「私と組んでくれてありがとう」「今が一番最強だよ」「自分たちの積み重ねてきたものを信じて、私たちらしく笑顔とスピードでやり切ろう」というような言葉でした。
オリンピック期間中、木原さんからのメッセージにもすごく心を支えられていましたし、この7年間はアスリートとしてだけじゃなく、一人の人間としても成長することができたので、本当にかけがえのない時間だったなと思っています。
木原龍一:2019年に、本当に璃来ちゃんの方から声をかけてもらって、正直、声をかけていただけなかったら僕は引退していたと思うんですけど、本当にあの日、声をかけてくれたことに心から感謝していますし、それがなければ僕たちはここまで来られなかったと思います。
もう今は感謝しかないですし、最高のパートナーに出会えたことに心から感謝しています。
これから、ますますペアを盛り上げていきたいという思いを踏まえた上で、今後の活動について伺います。
今後の活動と、それに向けての意気込みを教えてください。
木原龍一:今後はプロとして活動させていただく予定です。
現役中は、自分たちが日本の皆さまにペアの技や、ペアという競技そのものをお見せする機会が限られてしまっていたので、細かい内容はまだ決まっていないんですけれども、今年中にいろんなところを回って、ペアの技をお見せしたいと思っています。
どんな形になるか分からないんですけど、スケート教室なのか、小さなショーなのか、そういったものをやっていきたいと思っています。
ありがとうございました。
それではここからは皆さまよりご質問をお受けいたします。
多くの方からのご質問をお受けするため、お一人一問とさせていただきます。
お二人に憧れて、これからペアをやってみようと思うスケーターも出てくるかと思います。
未来のスケーターたちに向けて、それぞれどんな言葉をかけますか。
三浦璃来:まずは「ペアって楽しいんだよ」ということを伝えたいです。
最初から考えすぎず、まず楽しむっていう気持ちがすごく大切だと思うので。
考えすぎるとネガティブな部分も出てくると思うので、まずは純粋に、ペアってすごく楽しいんだよっていうことを伝えたいです。
木原龍一:やっぱりペアって楽しいんだよ、ということを伝えたいですし、一人じゃ乗り越えられない壁も、二人だと乗り越えられる時があるんだよ、ということも伝えたいです。
ペアは楽しいんですけど、時間がかかる競技でもあると思うんです。
だから、1日2日、1年2年でうまくいかなくても、心が折れなくていいんだよっていうことも伝えたいですし、続けていけば必ず花が咲く時があるんだよ、ということを後輩たちに伝えたいと思います。
オリンピックではお二人の活躍が、日本のファンだけでなく、世界のファンにもたたえられたと思います。
世界、海外のファンの皆さんにメッセージをお願いできますでしょうか。
三浦璃来:私たちは日本の会場だけじゃなくて、北米やヨーロッパの試合に行っても、ホームのような温かさで迎えてくださって、たくさんの拍手や声援をいただいてきました。
それが本当に私たちの支えになっていました。
どの国に行っても「あなたたちを応援してるよ」と言ってくださったり、お手紙をくださったりして、本当にたくさんの方に支えられて、海外の試合でもホームのように滑ることができました。
とても感謝しています。
木原龍一:僕たちは日本のスケーターなんですけれども、海外の試合に行くたびに、どの試合でも温かく応援してくださるファンの皆さまにいつも助けていただいていました。
普通は海外の試合だとアウェーを感じる時もあると思うんですけど、僕たちの場合はどの試合に行っても本当に温かく応援してくださったので、本当に心から感謝しています。
海外での応援は本当に力になりました。ありがとうございました。
人生の第2章スタート、おめでとうございます。
お二人のこれまでの活躍は、信頼関係の良さにあったと思います。
お互いを信頼する秘訣を教えてください。
今までどんなことがあっても必ず乗り越えて、意見がぶつかる時があっても、それを乗り越えてから試合を迎えていた、その秘訣を教えてください。
三浦璃来:やっぱり、お互い思ったことは隠さずにきちんと言うとか、もう細かいことなんですけど、信頼してくれるからこそ自分も信頼できる、そういった繰り返しもあったのかなと思います。
あとは、氷上ではすごくぴったりだなって思うんですけど、私生活では二人とも性格が真反対なので、それも一緒にいて楽しいというか、新しい発見があるというか、そういった積み重ねも信頼関係にすごく表れていたのかなと思います。
木原龍一:ちょっと難しいんですけど、やっぱりお互いの行動を近くで見てきたので、どれだけ口でポジティブなことを言ったり、いいことを言っても、行動が伴っていないと、お互いを信頼することはできなかったと思うんです。
でも、近くで努力する姿をお互い見てきたので、その行動を見てきたことが僕たちの信頼につながったのかなと思っています。
冒頭で三浦さんから引退に至った理由の説明がありましたが、お二人の中で、どのタイミングでこの引退を決める話し合いがあって、どのようなやり取りがあったのか、具体的に聞かせてください。
三浦璃来:少しずつ話が出始めたのは、去年の世界選手権で2度目の優勝をすることができた時ですね。
そこからフリープログラムの作成、振り付けに入った時に、初めは違う曲で振り付けが始まっていたんですけど、やっぱり最後のシーズンになると二人とも分かっていたので、どうしても「グラディエーター」で滑りたいと、振付師のマリー先生にお話をしました。
その時は先生にも「オリンピックで最後になるかもしれない」という話をしていたので、じゃあ分かった、私たちが滑りたい「グラディエーター」で振り付けをしよう、ということになりました。
今シーズンは、普段からスケートのための生活を常にしていたんですけど、この1年は、自分たちで言うのもあれですが、オリンピックに向けた体作りなどを徹底してやっていました。
だからこそショートプログラムの失敗では、「こんだけやってきたのに」という涙でもありました。
リフトが10点あるところで3点ぐらいしか取れなくて、この積み重ねは何だったんだろう、という気持ちもありました。
その時は皆さんにお話しすることはできなかったんですけど、裏にはそういった思いがあったので涙も止まらなくて。
でも、そこからフリーでは切り替えて、やってきた練習をすべて出すことができて、今では本当に積み重ねてきたものの大切さに改めて気づくことができました。
木原龍一:本当に璃来ちゃんからお話があったように、去年の世界選手権で優勝した時に、「これが最後の世界選手権なのかもな」という思いが二人とも出てきました。
オフシーズンに練習を進めていく中でも、「今シーズンが最後になるかもしれないね」という話し合いをずっとしてきて、振り付けも、一度違う曲で話が進んでいたんですけれども、やっぱり最後になるという予感がしていましたので、振付師の方とコーチの方に、「絶対この曲がいい」とお話しして、「グラディエーター」で滑ることになりました。
何度もメディアの方にご質問いただいたんですけど、本当のことは言えなかったんです。
そういった思いがあったので、その曲を選ばせていただきました。
そして試合が進むにつれて、自分たちの中でも「この試合、このグランプリは最後かな」という思いを常に抱えて試合に臨んでいました。
オリンピックでは、自分たちの中で「優勝して絶対終えよう」という思いを持っていましたので、優勝した時点で、「これは引退だね」という話はすぐに自分たちの中で固まりました。
オリンピック期間中、僕はずっと泣いていたんですけど、その思いの中には「この試合が最後」という気持ちがありました。
普段、トレーナーさんに教えていただいた、ほぐした方がいい筋肉があるので、試合前も璃来ちゃんの方にマッサージをよくしていたんですけど、それをやりながら「あ、これが最後なんだな」と思って、また泣いていたんです。
それも当時はお話しできなかったんですけど、そういった思いもあって、ひたすら泣いていました。
競技を離れるということで、今、プレッシャーから解放されたような気持ちがあるのか、それとも寂しさなのか、どういうお気持ちなのか改めて伺いたいです。
また、ショーは続けられるということですが、生活が大きく変わりそうなのか、そのあたりも可能な範囲で教えてください。
三浦璃来:普段のシーズンでしたら、今がやっとシーズンオフなんですけど、次のシーズンに向けた振り付けが入ってきたり、私たちの場合だったらすぐにカナダに帰って練習を再開したり、というものがあるんです。
でも、引退して少し生活が変わって、やっぱり寂しい気持ちもあるんですけど、どちらかというと「やり切った」という思いの方が強いので、今は違ったテレビ出演であったり、そういったものを、ペアを広めるきっかけとしてすごく楽しんで挑戦させていただいています。
ただ、アイスショーのためには体作りを常にしないといけないので、そこは続けていきます。
筋トレはします。
木原龍一:確かに競技生活からのプレッシャーっていうのは本当に今なくなって、今の時期であれば来シーズンのことを考えて動かないといけない時期でしたので、振り付けだったり、曲をどうしようかな、というプレッシャーはもちろんあったんですけど、今はそのプレッシャーはなくなりました。
ただ、今後プロとして活動させていただくので、トレーニングっていうものはやっぱり継続して、安全にペアの技を行うために続けていかないといけないと思っています。
ここ最近しっかり練習できていなかったので、少しずつ体重が増えてきたので、太りたくないなっていうプレッシャーは今出てきています。
初めてちゃんとしたスーツを作ったので、これが太って着られなくなってしまったらどうしよう、っていうプレッシャーを今持ってます。
お二人にとっての芸術性とは何なのか。
また、それをアウトプットするために、どういうことを心がけていたのか教えてください。
三浦璃来:ペアスケートにおいて、そういった芸術性をリンクで表現するということにも、必ず信頼関係が伴ってくるのかなと思っています。
やっぱり日々の積み重ね、練習やトレーニング、食事管理なども、自分だけじゃなくてお互いに気をつけないといけないので、やっぱり時間はすごくかかったのかなと思うんですけど、私たちも自分たちなりの「りくりゅうらしさ」を残しつつ、芸術性を表現していけたかなと思います。
その中でも、私たちらしさを強く出すことにすごくフォーカスしていたのかなと思います。
木原龍一:あまりいい答えにならないかもしれないんですけど、自分たちはそこまで芸術性を意識して取り組んでなかったよね、という感覚があります。
どちらかというと、そのままの自分たちを出すというスタイルでしたので、特別に何か意識していたことはなかったです。
ただ、その中でも自分たちが楽しむということは大切にしてきました。
楽しめていない期間っていうのは、なかなか良い結果も残せませんでしたし、良くしよう、良くしようと思うと逆に空回ってしまって楽しめない時期もあったと思います。
だから、一番原点である「楽しむ」ということに戻れた時に、自分たちの良さが戻ったのかなと思っています。
お二人それぞれ、長い競技生活に区切りを打つということで、改めてお二人にとってスケートから学んだこと、そしてスケートとはご自身にとってどのようなものかを教えてください。
三浦璃来:20年間、たくさんの方に支えられてきて、幼少期は自分自身に精いっぱいで、感謝をするということができていなかったんですけど、今の年齢になって、家族であったり、そういったサポートっていうのはすごくしてもらえていたんだなって改めて感じています。
スケートを通して成長することができたので、考え方の変化であったり、何かくじけそうな時があっても頑張り続けられる気持ちであったり、そういったメンタル面での成長が大きかったかなと思っています。
最初は毎試合泣いていたんですけど、木原さんのサポートや、コーチやトレーナーさん、チームメイト、連盟の皆さんなど、たくさんのサポートをいただけて、今回のオリンピックでは私史上一番強くなれたのかなと思っています。
木原龍一:僕にとってスケートは、やっぱり人生そのものだったかなと思います。
4歳から始めて、生活の中に当たり前にあったものなので、なくてはならない存在でした。
現役は引退するんですけど、プロとして活動させていただきますので、まだまだスケートとは長いこと続けていきたいなと思っています。
スケートから本当に学べたことっていうのは、やっぱり何事も諦めないことの大切さです。
僕のスケートキャリアの中で、最初からトップにいたということは本当になくて、常に下からのスタートでした。
何度も「もう無理だな」と思うこともあったんですけど、その中でも自分の中に「まだできる」という自分が少しだけでもいてくれたので、毎回諦めることなく続けることができました。
そして、たくさんの方々に支えていただいてるんだなってことをすごく学べました。
それが当たり前ではないので、本当にそういったことに心から感謝したいなと思いました。
今後について質問させてください。
指導者への思いもそれぞれお話しされてきたと思います。
まずはプロ活動ということだとは思いますが、具体的にいつ頃から指導者人生を歩み始めたいと考えているのか。
また、どんな指導者になっていきたいのか、その思いをお聞かせください。
三浦璃来:引退したらすぐにコーチになりたいなと思っていたんですけど、今年からコーチの資格を取らないといけないという話をいただいて、現実的に考えて、どうやって指導するのかとか、まだまだ学ばないといけないことがたくさんあるという話をいただきました。
なので、コーチングをするっていうのは、まだだいぶ時間がかかると思っています。
将来的には、私自身、本当にたくさんのコーチがいたんです。
メインのブルーノコーチ、サブのコーチ、アイスダンスのコーチなど、たくさんのコーチがいて、技術だけじゃなくて、お互いが喧嘩をした時に間に入ってくださるコーチもいました。
なので私たちも、技術だけじゃなくて、生徒一人ひとりをきちんと見て寄り添える、メンタル面でもサポートができる、そういったコーチになりたいなと思っています。
木原龍一:先ほどお話しさせていただいたんですけれども、しばらくは日本の皆さまにペアを知っていただく活動をしていきたいなと思っていますので、その活動にも時間がかかると思いますし、指導の勉強だったり、資格の問題で、4〜5年かかるのではないかなと思います。
その中でも、資格の範囲内でもしできることがあれば、指導の勉強だったり、実際のコーチングも勉強させていただきたいなと思っています。
自分たちは怪我があったり、いろいろなことを経験させていただいたので、その経験を生徒たちに伝えていけるようにしたいですし、技術だけではなく、食事だったり、メンタル、そういった部分のサポートも一緒にやっていきたいなと思います。
現役時代、技術だけでは勝てないということをたくさん学びましたので、栄養だったりメンタルっていうのはこれから大切になってくると思いますので、そういったことも本当にサポートしていきたいなと思っています。
ペア結成から7年の間で、さまざまな感動を与えてくださったと思います。
きっとこのりくりゅうペアはこれからも続いていくと思いますし、永遠の存在だと思うんですけれども、逆にこれからの7年、あるいは10年後、20年後、このお二人だったり、日本スケート界がどのような未来予想図を描いているのか教えてください。
三浦璃来:私がペアの世界に入って11年経つんですけど、やっぱり全日本選手権では表彰台が埋まらない時期がすごく多かったんです。
そういったことを私たちも経験していたので、将来的には、自分たちの生徒だけでも表彰台を埋めたいなという気持ちは強く持っています。
木原龍一:本当にまだまだ日本のペアスケーターは少なくて、全日本でも1グループというのが当たり前になってしまっているので、将来的に2グループ、3グループできるような日本になってほしいと思います。
僕たちはそのためにも、今回のオリンピックだけで終わらずに、プロとしての活動にはなると思うんですけど、もっとペアを知っていただいて、スケートの入り口がシングルの方ではなくて、ペアスケートを見て「将来的にペアをやりたいから今スケートをやってるんだよ」という子を本当に増やしていきたいなと思っています。
お二人が走ってきた日本ペア界のバトンは、今後後輩たちにつながれていくと思います。
その筆頭を走るのがゆなすみペアだと思うんですけど、その二人に期待すること、またお二人の競技生活を経て伝えておきたいことがあれば教えてください。
三浦璃来:ゆなすみペアにはよくお話をするんですけど、持っているものはもう世界トップのペアと変わらないと思うんです。
やっぱり私たちもそうだったんですけど、たくさんのことを経験していって、気持ちの面でもすごく強くなれる部分があったので、そういった話はたくさんさせていただきました。
あとは、経験を積むだけだと私は思っているので、私たちもそうだったんですけど、失敗を恐れずに、たくさんのことを経験して、いろんなことを吸収していってほしいなと思っています。
木原龍一:本当に彼らは将来、世界大会でメダルを取れる日は来ると思いますので、とにかく怪我に気をつけて続けていってほしいです。
森口くんの方にはよくお話しさせていただいていて、若い時からとにかく食事に気をつけなさい、ということを伝えてきました。
自分は若かった頃、そういったことに気をつけてこなかったので、やはり彼にはそういった失敗をしてほしくなかったんです。
早い段階から栄養士の方と相談して食事を見直した方がいいよっていうのを伝えましたし、自分が怪我が多かったので、ペアを習い始めた時から、とにかくインナーをやるように、ということも伝えてきました。
持っているものは本当にワールドクラスなので、とにかく自分を疑わずに、どんな時も自信を持って試合に臨んでいてほしいなと思います。
絶対に彼らはメダルを取れると思うので、本当に心から応援しています。
現役を離れることを決意されて、少し日が経ったと思いますが、ご自身たちを客観的に見ることは今できているでしょうか。
なぜ世界一に立つことができたのか、どのように感じていらっしゃるか聞かせてください。
三浦璃来:やはり二人ともカナダを拠点にして、オリンピックに向けて一切の隙のない生活をしてきました。
そういう生活があるからこそ結果を出すことができる、というのは自分たちの中で分かっていたので、その辛いトレーニングや食事生活も続けてこれたのかなと思います。
その生活があったからこそ、オリンピックのショートプログラムで失敗をしても、「積み重ねてきたものがあるから私たちなら大丈夫」という自信につなげることもできたのかなと思います。
木原龍一:やっぱり、自分たちがやらないといけないことを一切妥協せずに、毎日続けることができた、ということが今回の自分たちのキャリアにつながったのかなと心から思っています。
やっぱり二人ともすごいストイックでしたし、すべてスケートのために、ということを徹底して行動することができたので、それを継続する能力、継続することができたことが大きかったのかなと思います。
能力的にはもっともっと素晴らしい方ってたくさんいらっしゃると思うんですけど、その中でも自分たちは、同じことをやり続ける、ちゃんと自分たちでメニューを決めて、それを継続してやり続けることができる能力が本当に優れていたのかなと思います。
これまでもお二人はペア大国にしていきたいとおっしゃっていましたけど、将来的に、日本でなかなかペアの選手が出てこない環境をどう受け止めて、それを踏まえて将来的にどんなビジョンを描いているのか。
たとえば、りくりゅうアカデミーみたいなものを作るのか。
木下代表も含めて、どういう話、どういうビジョンを持たれているのか、三者に伺えればと思います。
木下代表:将来的には、元々二人には引退したらコーチをやってもらいたいという思いがあったので、いつか二人のアカデミーを作りたいという思いはあります。
ただ、先ほど二人も話していたように、コーチとしての勉強や資格の問題もありますので、時期は未定ですけど、将来的にはそういうことを考えています。
三浦璃来:私たちがペアを始めた時は、日本にペアのコーチがいなかったので、すぐに拠点を海外に移して練習・トレーニングに入りました。
でも、これからペアを広げていくにあたって、そういった海外拠点っていうのはすごく難しいことだと思うんです。
私たちも言葉の壁などがあってすごく大変な思いをしたので、そういった壁は今後なくしていきたいなと思っています。
木原龍一:練習環境は、自分がペアを始めた時に比べて本当に良くなってきていて、ペアをやる環境は整ってきていると思うんですけど、やはり日本にはペアの指導者がいないので、「ペアを初めてやりたい」と思った子が最初のステップで海外に行かないといけない。
そのハードルは非常に高くなってしまっているのかなと感じています。
僕たちが指導者になるにはまだ数年、4〜5年かかると思いますけど、将来指導者になった時に、その最初の一歩が国内でできるようになれば、ハードルは非常に下がりますし、「やってみよう」という子も増えていくんじゃないかなと思っていますし、増えていってほしいと思っています。
引退おめでとうございます。
少し砕けた質問になってしまうんですが、いつもお二人、改まった場所でスピーチをする時って、すごく一生懸命練習をして暗記をして臨まれるというイメージなんですけれども、今回の会見のためにも、想定質問を考えたりとか、そういう準備があったのか。
そして、頭から泣いてしまったことは想定内だったのか、というところを伺えますでしょうか。
それ以外にも、今すごく何かを見て心が動くとか、つい涙してしまうような瞬間が、この引退後の日々にあるかどうかも教えていただけたらと思います。
木原龍一:最初、ご挨拶の場面がございましたので、事前に二人とも練習させていただいていました。
今日は璃来ちゃんは、忘れた時のためのメモを今日も持参していました。
正直、さすがに初めから自分が泣くことはないかなって思ってたんですけど、やっぱり裏で、代表だったり、小林さんだったり、マネージャーさんだったり、いろんな方に見送っていただいた時に、もうスイッチが入ってしまいまして。
璃来ちゃんに「いや、今泣くの早いでしょ」って言われたんですけど、それは本当に想定してなかったですね。
やっぱり7年間、そしてそれまでのスケート人生のいろいろな思いもあって、そういうのが一気に出てきたんだと思います。
三浦璃来:今シーズンは特に、積み重ねてきたものだったり、試練だったり、そういったことを思い出す場面が多くて、感情が動いて泣いてしまうことがすごく多かったなと思います。
なので、涙もろいイメージがついてしまいましたね。
これまでの現役生活を、一言や漢字一文字で表すとしたら何になりますか。
三浦璃来:たぶん、二人に共通して言えることだと思うんですけど、「努力」かなって思います。
やっぱり、お互いがペアを始める前、それまで歩んできた道のりでの努力があったからこそ、私たちはペアを結成することができました。
ペアを結成してからも、お互いが、お互いのために努力し合える関係になれたので、辛いことも二人で乗り越えてこられたのかなって思います。
それがあったからこそ、オリンピックで金メダルを取ることもできたのかなって思います。
だから私は、「努力」かなって思っています。
木原龍一:同じになってしまうんですけれども、僕も「努力」かなって思います。
やっぱり、お互いが努力している姿をずっと見てきましたし、見せていない部分もあったかもしれないんですけど、本当に一生懸命やってきた姿は分かっているので、そういった積み重ねがなければ、今こうしてここに座っていることもできなかったと思います。
本当に、「努力」の一言かなって思います。
ありがとうございます。
それでは以上をもちまして、質疑応答を終了とさせていただきます。
改めて、三浦さん、木原さん、お二人からメッセージをお願いいたします。
結成当初から、私たちのことをたくさん支えてくださったすべての方に感謝を申し上げます。
皆さまの支えがあったからこそ、私たちはここまで全力で走り抜けて、オリンピックで金メダルを取ることができたと思っています。
これまでの時間は、私たちにとって宝物であり、今後にもつながっていくと信じています。
今後の私たちも、どうぞよろしくお願いいたします。
本当に、たくさんの応援をいただき、ありがとうございました。
自分たちは本当にたくさんの方々に支えていただき、ここまで来ることができました。
皆さまの支えがなければ、自分たちは途中でもう消えていたかもしれないんですけれども、本当に皆さまからのサポートがあったので、現役生活に一切の後悔を残すことなく引退することができました。
本当にありがとうございました。
これからはプロとして、日本の皆さまにもっともっとペアを知っていただけるように、また駆け抜けていこうと思っております。
皆さんも、ぜひ一緒に走っていっていただけたらと思います。
本当にありがとうございました。

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