TheSkatingLesson.comのデイヴィッド・リースとオペラ歌手のジョナサン・ベイヤー、振付師のサンドラ・ベジック氏(Sandra Bezic)が2019年欧州フィギュアスケート選手権、スペイン開催のアイスショー「REVOLUTION ON ICE」、エフゲニア・メドベデワについて語った動画です。映像は「TheSkatingLesson.com」のYoutube公式チャンネルで公開されたものです。
ベラルーシ・ミンスク(Minsk)開催、2019年ヨーロッパフィギュアスケート選手権(欧州選手権)の出場選手、日程・結果・動画リンク。女子シングルはソフィア・サモドゥロワ、男子シングルはハビエル・フェルナンデス、ペアはジェームス&シプレ組、アイスダンスはパパダキス&シゼロンが優勝。
(REVOLUTION ON ICE:1分辺り~、メドベデワ:17分30秒辺りから、欧州選手権&フェルナンデス:32分15秒辺り~)
“TSL 欧州選手権2019のおさらい (2019/1/29-英語)” への12件のコメント
ヨーロッパ選手権、男子の部分をまとめてみました。省略、意訳ありです。ご参考までに…。誤訳の訂正、補足など、お気づきの点をご指摘くださると助かります。
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D=デイヴ、S=サンドラ、J=ジョナサン
ハビエル・フェルナンデス
D: ハビについて語ってください。アイスショーで練習していたジャンプは?
S: ショーのリンクは4回転ジャンプを跳ぶには小さくて。ループ、フリップ、トゥ、サルコーはショーでも跳んだけど、ルッツと4回転は跳んでいない。3Aはフィナーレで一度跳んだだけ。
ハビは謎。観客としてハビを知っている気がするけど、実際、何を考えているかは少なくとも私には分からない。氷上のハビは素晴らしいけど、リンクに立たせるまでがちょっと大変。だけどスイッチが入ると凄い集中力。スペイン人らしくのんびりしていて、「やるのは今。準備は要らない」(笑)。この8年間でハビは自分の才能を証明し、ブライアン(オーサーコーチ)とトレイシー(ウィルソンコーチ)はハビに手綱をかけ競争者として才能を引き出した。デビッド(ウィルソン振付師)は才能を引き出すプロ作りを担当。
ハビは観客とひとつになれる。ボストン(世選)の演技は史上最高だった。今季、ハビは競技に興味を示さず変だと思っていたけど、思い返せばヨーロッパ選手権に照準を合わせていたんだろう。みんなを驚かせてやるぞ、って。そういった自信は大事。半年間毎日跳んでも4回転を成功させる自信はなかなかつかないものなのに、ハビは「一度できたら試合でもできる!」(笑)技術は完璧。バランスの取り方が絶妙。ヨーロッパ選手権がハビにとってどれほど重要か気づかなかったけど、五輪では母国にメダルを持ち帰るプレッシャーで攻めるより守りに入っていた。だから引退する前にもう一度、真価を発揮したかったのでしょう。
周知の事実だけど、練習はしていなかった。私は長年コーチや振付師をやっているので、練習と集中力が大事だといつも言っている。でもハビはそのルールを破っちゃう。だけど一歩踏み込んだ見方をすれば、フィギュアスケートが全てじゃないというのもクールだと思う。方法は違うけど、ネイサン・チェンもそれを証明している。学校に通い充実した学生生活を送りながらも、あんなに凄い演技ができるって事を。
コーチ、特に親御さんに言いたい。「子供を狭いリンクに閉じ込めてスケートにしかアイデンティティを見出せないような子にしないで。世界を開いた方が、演技に深みが出ます」と。毎日が充実した大人だからこそハビの演技に深みがあるのだから。
J: ハビの演技には世界観がある。単純に言うと、訓練された技というより本物の人間らしさがある。評価が低かった時もハビは気にせず「こんな低い点は初めて」と本音を言う。率直で非常に魅力的。
S: 清々しい。自分の意見をまだ持てない若い選手も多く、この世界で彼らは意見を出すことを恐れるよう仕向けられている。だから率直な意見が聞けるのは新鮮。率直であることは人間らしい不完全さやミスを伴う。だけど、不完全さやミスはみんなが経験しているので共感でき、愛される。だからハビは誰とでも友達になれる。ハビのことをよく知らなくても。
J: ツアーを終えたばかりなので観客の前では自然体でプレッシャーなく思い切り演じられたのでは。
S: ハビはドン・キ・ホーテ『ラ・マンチャの男』の短縮バージョンをツアーで滑っていた。だから少なくとも曲は聞いていたし衣装も着けていたので少しは助けになったかと(笑)。思い入れのあるプロだし。デビッド(ウィルソン)があの曲を選んだのは『ドン・キ・ホーテ』がスペイン人のハビに合うからだけど、それは表面的な理由。真のテーマは、不可能な夢を追いかける男。夢を追いかけるスペイン人の少年は何者?ってね。五輪前、ドン・キの舞台に近いグラナダでお披露目したこのプロは、ハビにとって大きな意味がある。その想いは練習の方がもっと表現できていた。五輪ではプレッシャーがかかり、表現しきれていなかったと思う。ヨーロッパ選手権で表現する機会ができ、ハビの集大成が見られた。
D: ヨーロッパ選手権、アイスショー、…次はバケーション?ハビのプランは?
S: 間違いなくバケーション(笑)。ハビ達はツアーの継続を希望しているけど、世界中で引く手あまたでしょうね。それと指導者になりたいって。スペインでスケーティングを強化し恩返ししたいから、と。それはハビにとって大事なこと。
ミハイル・コリヤダ
D: 優勝が予想されていた。高い技術力、華麗なジャンプ、美しい滑り、音楽性。才能豊かだ。才能の大きさはハビに匹敵するが性格は真逆。これほどの選手なのになぜかうまく行かない。どうすれば?
S: 男子で23歳はまだ若い。時間が必要。独自のスタイルを見つけるまで待つこと。凄い才能の持ち主だから。
J: コリヤダには非常に美しい技術がある。だが、それをいかに発揮できるかが問題。あれほど素晴らしい技術があるのに出せないのはちょっと解せない。
S: ハビはメンタルで優勝を勝ち取った。勝つと決め、練習せずに意思の力で優勝。みんなハビから学ぶといい。技術の邪魔になる魔物を封じ込めること。技術があっても緊張で失敗することもある。考え方の問題。魔物をコントロールするため思い切って考え方を変え、吹っ切る。ハビは全てを肯定的に取り、練習不足のことは全く頭になかった。
D: コリヤダの『カルメン』はどう?
S: 男子は女子ほど『カルメン』を演じない。女子の『カルメン』はもうたくさん。だけど、男子は良い。冒頭の『ハバネラ』はちょっと疑問だけど。
J: カルメンの歌うセクシーな『ハバネラ』を入れるんだ、と思った(笑)。コリヤダほど所作の素晴らしい男子の『カルメン』は見た事がない。芸術性重視で使われる曲だが、コリヤダの存在感は凄い。特に闘牛士の衣装が効いている。肩を開きマチズモを表現している。
ケヴィン・エイモズ
S: ケヴィンは良い。プロが良い。よく考えられた素晴らしいFSだと思った。ジャッジはリスクを取って高く評価すべき。そこが残念。
D: スライドとターンを同時に行う動作に驚いた。
S: バックアウトサイド・デススパイラルポジションから体を思い切り伸ばしてスライドする動作が素晴らしい。あれ程ユニークなアイデアを出す人がいるとは驚き。
D: あんなにユニークなのは珍しい。
J: 高評価が得られると良かった。そうすれば、こんな風にリスクを取る選手が増える。フランス選手権のレビューで話したが、ギヨ―ム(シゼロン)のこんな動作(頭に指を当てる)でさえ、とにかく新しい動きを見せてくれるのは嬉しい。
S: 評価すべき。でなきゃみんな似たり寄ったりになる。
D: ケヴィンはパパダキス&シゼロンへのオマージュ的動きを見せた(足の動きを手で再現)。後ろに体重をかけ、しかも3Lzの繋ぎにこの動作を行った。ただ動きを借りただけでなく、磨きをかけていた。
S: こんな風に(手のジェスチャー)颯爽とカーブを描いてリンクを横切り3Fを跳んだのを見た。最高。
D: フランス人らしくアクセルが素晴らしくトゥジャンプが少し怪しい(笑)。だが、全体的に素晴らしかった。フランス人っぽくて凄くいい。
S: フランスはこれまでもクリエイティブな男子を輩出している。私が現役の頃から。名前は忘れたけど、アヴァンギャルドな選手がいた。
マッテオ・リッツォ
D: 銅メダルはイタリア代表のマッテオ。SPは10位。
S: 初めの1分でミスが出ていたけど、3位? どういうわけ?
D: ケビンはスピンなどでレベルが取れず4位。ケビンには何とも言えない魅力があるが、マッテオには無い。
S: プロをもっと評価すべき。
D: +5/−5システムはジャンプで最高50%の点数上乗せが可能だが、コンポーネンツは以前と変わらない。ケビンのように素晴らしい滑りを見せる選手に対してコンポーネンツの得点も増やすべきだ。技術偏重にならないために。現行では、6:4の割合。ネイサン・チェンに超高得点が出るが、ランビエールやパトリック(チャン)のような芸術的な滑りに同じような点が出るかって話。
S: ネイサンのように芸術面にも力を入れている選手の健闘を祈る。4回転を成功させるだけで優勝できたのに、ネイサンは素晴らしいプログラムを演じた。こんな風に全ての面で評価されるといい。
アレクサンドル・サマリン
J: 安定感はあった。結果の出るスケートと意義のあるスケートについてデイヴと話したが…。
S: 勝ちを目指すか、素晴らしい演技を目指すか。両方目指す選手もいるけど。ガビィ(パパダキス)とギヨーム(シゼロン)は試合を意識していないように思う。誰が参戦しようと関係ない。二人が目指すのは素晴らしい演技のみ。得点は得点。勝つためにプロを磨くのではない。無論、勝つことは大切だけど、最優先事項ではない。コーチによって方針は違うけど、教え子に勝つために得点重視のスケートを教えるのか、あらゆる面で素晴らしいスケーターに育てるための技術を教えるのか。何を優先するかで違いが出る。
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以上です。
FSFさんいつも素晴らしい翻訳ありがとうございます。
私も少し英語をかじっていますが、とてもとてもFSFさんのように訳せません。
翻訳者として活躍されているのかなと思うのですが、省略、意訳のされかたが絶妙だなといつも思っています。
ビデオの方に話を戻すと、気が付いていた方もいらしたかもしれませんが、実は一時期TSLのアカウントが全て削除されていました。なんでもデイヴが自死されたスケーターに関連して脅迫めいたメッセージを受け取るようになったからだそうで、当初行く予定にしていた全米選手権も身の安全のためキャンセルしました。
ヨーロッパ選手権、全米と沈黙していたので、このまま再開されないかもと残念に思っていた矢先に再びすべてのアカウントが戻り、このビデオがアップされました。
今ままでは英語の勉強にもなるしとなんとなく観ていた私ですが、なくなるかもしれないと思って初めて「あー自分はこのゴシップぽい彼らのトークを実はすごく楽しみにしていたんだな」と気が付き、速攻応援の意味もこめてsubscribeしちゃいました。
なので彼らのビデオを楽しみしている方がいらしたら是非subscribeしてあげて欲しいです。
今回再開後の初のビデオだったのでなんとなく緊張感が漂っていたように思いました。D&Jの好き勝手言うトークが好きな私としては物足りなかったですが、サンドラ氏をむかえてショーの話など聞けてそれはそれで良かったです。
でも週末にあげると言われている全米選手権のビデオではぜひネイサンの衣装のこと、マライアとラファエルコーチとのキスクラの様子なども取り上げて欲しいです。(笑)
長々とビデオの内容と関係ないことを書き綴りまして失礼しました。
わお、素晴らしい翻訳!!いつもご苦労様です。感謝、感謝。
やっとケヴィンへの正当な評価が聞けて嬉しいです。ありがとうございました。
そしてパパシゼについてもやっと!フランスチームはペアの振り付けをダンスの選手がし、ケビンはそのペアと同コーチ、皆が助けあって世界の舞台で自信をつけあっているのが頼もしいです。
管理人様日本選手の話題ないのにアップありがたいです。
FSFさんの素晴らしい翻訳も早いアップありがとうございます!
デイヴとジョナサンおかえりなさーい!
自分もTSLがなくなったら残念だな、と思ってたひとりです。
GSフォーラムとか凄い騒ぎになってましたね。
このポッドキャスト人気あるんだなと思いました。
そもそも今回のトラブルで、逆にどれだけ影響力あるかの証明になった様なものか。
ゴシップありの自由気ままなゲイトークで批判も多く、デイヴも一時続けるのを悩んだこともあったようです。
でも公共メディアの主観を押さえたありきたりの報道とは違う、あくまでファン目線に寄り添ってスケートを語るというデイヴのポリシーが成功してるのかな?
大会が終わってからポテチでも齧りながら「うんうんその通り」「違う違うまたそんなこと言っちゃって!」とか気軽に試合を振り返れる場としてずっとあり続けて欲しいな
と思います。
何よりスケーターやコーチ、振付師を招いてトークしてくれるのが最高!
彼らの考え方を聞ける機会はあまりないですからね。
今回のサンドラ・べジック編も盛り沢山で良かったので、また後でコメントしに来るかも知れません~
ヨーロッパ選手権、女子のトークをまとめてみました。省略・意訳ありです。ご参考までに…。誤訳の訂正・補足など、お気づきの点をご指摘くださると助かります。
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D=デイヴ、S=サンドラ、J=ジョナサン
アリーナ・ザギトワ
D: 門下生が勝ち続けているのにエテリ・トゥトベリーゼをなぜ批判するのか、という声がある。
S: (エテリが批判されるのは)教え子達がある年齢に達すると、滑るだけでも苦労するようになるから。才能ある美しい女の子たちが、まるで使い捨てのようで残念。スケートに打ち込んでいる子たちの選手生命を全うさせてあげればいいのに。フィギュアスケーターとして幸せになれるよう。
D: ザギトワは辛そうに滑っていた。
S: 苦しんでいる様子。16歳だけど、身長が伸びている?たまたま調子が悪かっただけかもしれないけど。
D: 身長は今シーズンを通じ伸びている。調子は下がっている。
S: 辛そうな目をしていた。苦しい時に頼れるのは、やはり基本となる技術。ハビがいい例。4回転を半年間跳ばずに大会に出て成功させられるのは、技術が完璧だから。
D: 1年前はザギトワの技術もうまく行っていたのに。
S: 技術と言っても色々。優れた技術の例はケイトリン・オズモンド。怪我や困難を乗り切って、大人として世界チャンピオンになった。スケーティング技術、リンクカバー力、ジャンプ技術など基礎がしっかりしているからできた事。
D: ザキトワと同門の選手を大勢見て来たので、今の苦境も予想していた。昨季は楽に跳んでいたジャンプが今季初め回転不足気味になり、回り切ろうと苦労していた。そしてコンビネーションのループが跳べなくなり、今大会はSPで回転不足。FSでは完全に失敗。今後も不利な状況が予測される。
S: 素晴らしい選手なので、そうなって欲しくない。
D: 美人だし、練習熱心。スピンを見れば分かる。
J: スピンは素晴らしい。
D: 猛練習しているのにうまく行かないのが辛い。次は「なぜできない?なぜうまくいかない?」と負の思考パターンに陥ってしまうから。
S: 私にも16歳の頃があったから分かる。「何が悪いの?もう駄目」って流れになってしまう。
J: 辛い。息の長いミーシン・スタイルのエッジジャンプと比べられるので余計に辛い。プロは『バーレスク』だけど、ジャンプのスタイルがまるで違う。有意義なプロがあるのと同様、有意義なジャンプもある。4回転ジャンプが跳べるのは凄いが、奇麗に決めた3回転ジャンプの方がよりインパクトを感じる。
有意義なプロについて最後に一言。コリヤダのSPやハビのノーミス演技は歴史に残る演技だと思う。繰り返し見たい。他方で、雑な技術でもジャンプを回り切って点数を稼ぎメダルを得る演技がある。まるで違う。
ソフィア・サモドゥロワ
D: 優勝。ミーシン門下生特有の雑な面はあるが、ジャンプは跳べる。技術と自信も備えている。FSの曲(『バーレスク』)は個人的にはお勧めしないが、サモドゥロワはしっかり売り込んでいる。面白い個性がにじみ出て来ている。
S: 元気があって小粋で楽しい(笑)。
J: 紫の衣装は1988年のカタリナ(ヴィット)のSPを思い出す。
S: 羽付きの衣装(笑)。サモドゥロワを褒めなきゃね。私の選ぶ曲じゃないけど(笑)。
D: サモドゥロワの陣営はクリスティーナ・アギレラを好むようだ。それも奇麗な曲じゃなくジャズっぽく騒がしい曲。
S: 年齢相応のプロで良かった。痩せ過ぎてもいないし芝居がかったところもなく、闘志満々なのがいい。少し時代が逆行した感じ。
J: 1990年代のヨーロッパ選手権に逆行(笑)。
D: 闘志があると言えば、今季初めソフィアは3Aを装備したトゥクタミシェワと一緒に練習していた。ザギトワは五輪チャンピオンだし、メドベデワは世選2冠で五輪銀メダリスト。今季、サモドゥロワは特に期待されていなかったが、スケートアメリカ(3位)で驚かされ、ヨーロッパ選手権は優勝。GPFに出場し健闘した。世選にも登場するだろう。
J: 出場権を確実に手に入れた。
S: メンタルも強い。
スタニスラワ・コンスタンチノワ
D: ロシア選手権は4位、ヨーロッパ選手権はSP11位、FS2位、総合4位。世選出場候補(ザギトワ、サモドゥロワ、コンスタンチノワ)のうち、入れ替えがあるとすればコンスタンチノワだと思う。もしザギトワが棄権するなら話は別だが。あと2週間ほどで行われるテストスケートでトゥクタミシェワかメドベデワが最高の演技を見せれば、世選出場となるだろう。そうでなければコンスタンチノワが出場すると思う。
J: 可哀そうにSPで失敗し泣いていた。全ての試合結果に世選出場がかかっていて失敗は許されないと分かっているから。かなりプレッシャーがかかっていたのだろう。試合ごとに結果を出してきたが、残念ながら選手層の厚いロシアには強豪選手が大勢控えている。FSで素晴らしい巻き返しを見せたが、SPで失敗したあの瞬間に世選出場が消えたと悟ったと思う。
S: 厳しい。失敗が許されない。。
ヴィヴェカ・リンドフォース
D: フィンランドの選手。ダークホース。ヨーロッパ選手権はロシア女子が表彰台を独占すると思われていた。この顔ぶれの中でメダル獲得できたのはフィンランドにとって大きい。
S: 素晴らしい。どの選手も決して忘れてはいけない。勝負は最後までわからない。運やメンタルにも左右される。ハビのように思い切ってチャンスを掴めばいい。ハビはこの半年間、何度も説教されていたはず。「みんな必死で練習しているぞ!それで勝てると思っているのか?」ハビの答えは
S&J:「ハイ」(笑)
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以上です。
FSFさん、いつもありがとうございます♡
長い長い翻訳を本当に感謝です。
ハビのプログラムは毎年楽しみでした。
ウイルソンさんとの相性が抜群の素晴らしいプログラム
ハビの未来がずっとずっと幸せでありますように♡
TS Lがどんな時でもコリヤダ君の評価が高いのはめっちゃ嬉しいです。
「凄い才能の持ち主だから」コリヤダ君に伝わるといいなぁ
ロシア女子代表はテストスケートで決まるのですか?
ユニバ後だと思っていました。
もし、リーザもメドベさんも素晴らしい演技だったらどうなるのでしょう
ザギトワさんは大丈夫なんでしょうか
さっぱりわからないです。
大混乱、大波乱のユーロでした。
うわあ、FSFさん、毎度本当にありがとうございます。
最近のTSL のレビューは長いので、貧弱な英語力の自分ではなかなか全て追いかけられないので本当に嬉しいです。
そして今回はなかなか興味深い内容でした。
ハビは振り返ってみると本当に不思議な選手ですね。
世界チャンピオンで多くの実績残してるトップアスリートなのに、ごく普通の青年っぽい在り方が逆にミラクル。
同じくらいのポテンシャル持ってる人でも、あの練習熱心度の低さでは、ここまで実績残せない人の方が多いでしょう。
ザキトワ選手やエテリコーチに対しては悲観的・批判的な意見がまあ最近海外でも多いですよね…。
でも考えてみれば一瞬でも頂点を極めて短く華を開かせて、じきに一線を退くというのも一概に選手にとって悪いとは言えないのかも?
オリンピックチャンプになり日本のCMにも出たしトクタミシェワや他の多くの選手よりは確実に稼げているでしょう。
競技選手として長く活躍できれば、より多く稼げるという世界でもないですからね。むしろ長引けば遠征費やコーチ代など経済的に苦しく、普通の社会人として復帰が難しい場合も多い。
お金が全てじゃ無いけれど…
人生を捧げて練習に費やしても、プロで多く稼げる世界でも無く栄誉以外の見返りが少なく、多くのスポーツ選手って本当に大変だと思う。何とかならないものか・・・。
TSL ウェルカムバックです。
やっぱりいなくなると寂しいですよね。
メドベデワ選手の部分をまとめてみました。省略・意訳ありです。ご参考までに…。誤訳の訂正・補足など、お気づきの点をご指摘くださると助かります。いま時間が無いので皆さんのコメントにお返事できませんが、興味深く読ませていただいています。TSLの復帰、喜んでますw
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D=デイヴ、S=サンドラ、J=ジョナサン
エフゲニア・メドベデワ
D: サンドラが制作に関わったSP(『オレンジ色の空』)が変更になった件について。
S: あの作品を選んだのは夏。エフゲニアも積極的に参加していた。新しい環境への期待で輝いていた当時の彼女に『オレンジ色…』はぴったりだった。エフゲニアはもっと大胆なイメージチェンジを望んでいたけど、無理はせず実現可能な範囲で行こうとあのプロに落ち着いた。エフゲニアはご機嫌で練習は好調だった。振り付けも順調で、毎日が楽しかった。ロシアでのテストスケートもうまく行き、みんな喜んでいた。
ところが、今季が進むにつれ状況は厳しくなって行った。あのプロはエフゲニアの快適領域※から逸脱していたんだと思う(※ストレスや不安を感じない内面的な領域。新しい試みに挑むと、快適領域から出てストレスや不安を感じる)。ブライアン(オーサーコーチ)からプロを変更すると連絡があった時、納得した。偉大なチャンピオンはおのれをよく知っていて、闘う際にどう気持ちを持って行くべきか自覚している。快適領域から離れ過ぎたため、明らかにエフゲニアは自信を持てなくなっていた。だから私はプロの変更案をすんなり受け入れた。
それに今季はエフゲニアが率先して物事を決めていたということもある。FSの曲も彼女が選んだ。SPはこちらが提案したけど、ほぼエフゲニアの希望に沿った形。それでいいと思う。エフゲニアのキャリアだし、試合に出るのも彼女だから。私達は支えるのみ。ブライアン(オーサーコーチ)同様、全面的に支える。
エフゲニアは素敵な女の子。もっと時間があれば良かったと思う。今季のエフゲニアの行動はとても勇気がいる事。彼女の選択を支えなきゃ。うまく行くよう願ってる。
D: この時期を乗り越える熱意を感じる?
S: リンクでエフゲニアをしばらく見ていないけど、彼女の熱意はかなりのもの。だからこそ愛される。厳しい管理システムで育ったにも関わらず、熱意で意思を貫いた。若くして連戦連勝だったのに突然状況が変わり、どんなに辛く混乱したことか。今は辛い時期。特にデリケートな年齢だから。だけど、エフゲニアは器が大きい素敵な子。
D: お蔵入りになった衣装について。サンドラらしいデザインだと思ったけど。
S: もうずいぶん前の事。当初、考えていたのはタキシードが合う曲。だけど『オレンジ色の空』に変更することになった。衣装に関して私の希望は明るいもの、ただそれだけだった。仕切りたがり屋の私は時々意見を押し付けちゃうので(笑)、デザイナーの意見もちゃんと取り入れるよう固定観念は持たないようにしたわけ。デザイナーの案は、タキシード風ドレスといったモダンなデザイン。そこから発展させて行った。
だけど、要するに斬新過ぎたのでしょう。その衣装は着てもらえなかった。着るのはエフゲニアだし、彼女が気に入るものでないとね。言葉の壁など新しい環境から来るストレスのせいでエフゲニアは自分の快適領域に戻る必要があったのだと思う。それと「自分の運命は自分が決めている」と意識する必要もあった。それが今シーズンの目標だから。
J: 何を信じるべきか学んでいる最中に何を信じるべきか判断するのは難しい。
S: その通り。楽しい夏の間、エフゲニアはもっとオープンだった。その後、状況は厳しくなった。彼女は自分自身をよく知っていて少しでも変だと感じれば修正する。それは素晴らしい事。
D: サンドラが振り付けをしていた時、エフゲニアはバッシングを受けていた?サンドラも辛かったのでは?
S: その通り。読めたものじゃなかった。今の子はあれを読んで育つから大変。
D: エフゲニアへのバッシングは酷いものだったけど、誤解が元になっていた。
S: 彼女はロシア人であることを誇りにしているし、そこは変わらない。人生を見つめ直す場所が必要だっただけ。
J: 他国の代表になるかのように書き立てられて意味不明だった。フィギュアスケートを究めようとしているだけなのに。常に探究心を持ち、今は新たにアーチストとしてあらゆる方法で成長しようとしている。立派だと思う。
S: そう、そうやって目を大きく開けて人生を見ている。
D: 女子のレビューでも触れるが、世選でエフゲニアが見られるかもしれない。5人の候補(ザギトワ、サモドゥロワ、コンスタンチノワ、トゥクタミシェワ、メドベデワ)の優先順位入れ替えもあるようなので、可能性はある。ロシア選手権で好評を受けた後、イタリアで見せたエフゲニアの演技は今季で一番熱がこもっていた。その後、ロシアで休暇を過ごし、今は気持ちが軽くなっているのでは。
S: 状況が変わり、プレッシャーが無くなったかも。
J: 世選に出場する必要があるだろうか?出場することでエフゲニアの競争力が戻るだろうか?
S: 実は誰にも言わなかったけど、「色々と学習や技術調整に一年間充てられるといいのに」と、この夏思っていた。試合の準備と同時進行するのは無理なので。この二つは別物だから。
何がベストなのか分からない。私はクリケットの人間じゃないけど、もし連絡があれば協力する。ブライアンやトレイシー(ウィルソンコーチ)、チーム、もちろんデビッド(ウィルソン振付師)もエフゲニアも大好きなので。必要なら私はここにいる。必要じゃなくても、ここにいるけど(笑)。お呼びじゃないわね(笑)。
D: トレイシーの指導で、滑りが変わった?
S: ええ。良くなっている。他のスケーターを見てエフゲニアが言っていた。「アイスカバーが苦手。こんなに大変なのに、みんな楽に滑っている」。楽にアイスカバーができるようになりたいと言っていた。今、トレイシーに習っているところ。
*****
以上です。
FSFさん、メドべデワさんの翻訳もありがとうございます。
ロシアカップファイナルに出場されると聞きました。
そしてアリエフ君も SPを変えて出場だそうで楽しみでありますが
ロシア代表はどうなるのかまだわからないのですね。
今回のトークで印象的だった2点。
ハビの部分でサンドラが言った
〉コーチ、特に親御さんに言いたい。「子供を狭いリンクに閉じ込めてスケートにしかアイデンティティを見出せないような子にしないで。世界を開いた方が、演技に深みが出ます」と。毎日が充実した大人だからこそハビの演技に深みがあるのだから
あとエイモズの演技の話から発展した、点数にならないスケートの芸術表現のお話し。
新ルールでGOE幅が広がったことによってクリーンな技術が高評価を得るようにはなったけど、作品を特別なものにする為の、独創的かつ難度の高いムーブメントがもっと評価されるようにならないと皆適度なもので済ませてしまう。
金太郎飴みたいな演技が増えるであろう懸念はたしかにあると思いました。
特に男子のFSは4分になって余裕がないので余計に省エネ傾向になっていく可能性があるかも知れません。
子供に教える指導者が点がとれるスケートを教えるのか、それとも人を感動させるスケートを教えるのか…
点をとることだけを教わったスケーターが高難度技術を遂行できなくなった時どうなっていくのか…
スポーツだから当然点をとった者の勝ちなんでしょうが、フィギュアスケートの魅せる部分というのは本当は何なんだろう?
なかなか考えさせられるトークでありました。
くりゆきさんのご意見
「一瞬でも頂点を極めて短く華を開かせて、じきに一線を退くというのも一概に選手にとって悪いとは言えないのかも」
といった趣旨は、エテリもだいぶ前に言っていました
女子選手のピークの短さを知っているからでしょう
あのミーシンだってリーザを取る前は「女子は難しいから」と嘆いていましたから
ザギに関しても、くりゆきさんの意見に同意です
極論ですが、彼女はもう一生食べていけるんですよね
ロシアではスポーツ選手やバレリーナは年金が早くもらえますし、そうでなくても多くの名誉と報酬を得た
資生堂のアンバサダーでしたっけ?これもすごい額だそうです!
だからといって、もういいだろうというのはないでしょうけど(ご本人もストイックですからね)
ただ、苦しいのはザギだけじゃないんですよね・・
メドもサーシャも苦しんでいる・・・
誰もがたどる道なんですよね・・・
来季以降どうなるかはわかりませんが、もしザギがエテリの下では無理だと判断したら、自ら去っていくんじゃないでしょうか?
でも、きっとエテリは止めないんだろうな
でもって、「ザギがかわいそう、エテリ冷酷」見たいな風潮になるんでしょうか?
「使い捨てなのか?」という表現はロシア国内でも書かれていたことありましたね・・・
結果としてそう見えたかもしれませんが、層が厚い以上、淘汰(言い方悪いけど)されてしまうのは仕方ないと思うんですが・・・
こうしたエテリに対する批判は、コスタマロフ(トリノアイスダンス金)が、嫉妬、羨望に起因するものが大きい、と言っていました。
もし、本当に指導が不評なら、そもそも各地からこれほど生徒は集まってこないでしょうし、優勝するたびに門下生がエテリらに感謝を述べているのを見ると、内情を知らない人々が騒いでいるだけなのかな?って気もします。
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