TSL　チャレンジカップ2020のおさらい　(2020/2/24-英語)

宇野昌磨選手と田中刑事選手の部分をまとめてみました。意訳・省略ありです。ご参考までに…。誤訳その他、お気づきの点をご指摘くださると助かります。
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宇野昌磨
四大陸は辞退。久々の出場となるチャレンジカップはタイミングが合ったもよう。少し安定感が出た。コンビネーションが入らないなどSPにまだ問題はあるが、このプロは期待大。世選で魅せて欲しい。きっとやれる。

カメラアングルのせいかもしれないが、4Fの踏切り方が少し変わった？踏み切る脚の高さが低くなり、突きが強くなったように見えた。少し振り回している感じはあるが、4Fは両プロとも成功させた。プレロテやフルブレードなどを指摘する声があるが、総合的に見て4Fはまだ質が高くないと思う。今大会、4Fに大きな変化があったかどうかビデオで再確認する必要がある。だが、よくトレーニングできており、安定感が出たと思う。

今大会は構成を変えている。まずジャンプを全て跳び、フットワーク、最後にコリオシークエンスという順番だ。自信が出て来た様子。よく訓練され落ちついていた。調子が上がって明るくなり、攻めた演技だった。リカバリーも成功。

不安定な昌磨の滑りには、いつもハラハラさせられる。だが、今大会はFSでミスが出ても次のジャンプで立て直した。だから落ち着いて演技を楽しめた。ジャッジもそうだと思う。スコアの高さがそれを物語っている。（世選の）メダル候補に昌磨が再浮上だ。全日本は、まぐれじゃなかった。ステファン・ランビエールに鍛えられ、逆境を乗り越えたようだ。

（FSは）4Fと4Sを跳んだ。1本目の4Tはミスが出たが、2本目はしっかりコンビネーションにできた。今大会の昌磨は4回転の着氷が少し乱れ、ちょっと動揺したようだ。だが、コンボは成功させた。気持ちが入っていた。

昌磨自身がコメントしているように、滑りはよくコントロールできていた。終盤に息切れして焦ることもなかった。世選に波乱を巻き起こすかも。ぜひ表彰台に上がって欲しい。昌磨の滑りは全体的に美しい。FSは所々スカスカだという声がある。だが滑りや動作の美しさに魅了される。世選でぜひ最高の滑りを見せて欲しい。

両プロとも選曲は完璧。それぞれ違った面を昌磨から引き出し、質の高い滑りが際立つプロだ。PCSは男子トップスケーター中、昌磨のSSが一番だと思う時がある。滑るだけで伝わるものがあり、所作も卓越している。トップの二人より背が低く小柄だが、エレガントだ。無駄のない動きを長く保つ。両プロともステップシークエンスでこの美しい動きが満喫できる。

特にSPは、見る者がフットワークシークエンスにくぎ付けになるよう巧みに作り込んである。単に得意技を入れているだけの選手と違い、昌磨は得意技を効果的に魅せる。昌磨も以前は得意技をただ入れているだけだった。だが、今季は両プロとも得意技を大きな見せ場とし、そうした見せ場をいくつか入れている。

全体的に無理をせず、余裕を持たせたプロだと思う。昌磨はジャンプがうまく行かないと、がむしゃらに修正しようと焦り、ちょっとしたパニック状態に陥る事がある。今大会は、しっかりトレーニングができており落ち着いていたので、心置きなく演技が楽しめた。最後まで曲の勢いが衰えないSPはパニックに陥る危険性がある。だが今回は先行する勢いでビートに全く遅れを取らず、とても良かった。

（世選では）トップグループに返り咲くと思う。SPをノーミスで決められるかは分からない。安定感が課題だ。技術的に大きな変更は無いと思うが、悪い癖を修正しメンタルを強化したのだと思う。まだ仕上げ途中で4Fに大きな変化はないと思う。

だが、着氷時にチェック姿勢をしっかり取っている。以前のように勢い込んでジャンプすることは、あまりなくなった。この癖が出ると3Aのように派手に転倒してしまう。メンタルが改善したと思う。身体的なリズムもいい感じに落ち着いたようだ。

（世選は）何が起こるか分からない。だが、「優勝はトップ2の争い、3位は誰がなっても不思議ではない」と言われている。今大会、昌磨は3位の可能性を十分証明してみせた。

だが3位を目指している訳じゃない。最高の滑りを見せれば結果がついて来るだろう。SPがうまく行き、例えば4位につけるとしよう。そしてFSで魅せれば観客を取り込める。両プロとも新鮮かつ個性的、そして大いに盛り上がる。観客の反応がPCSのINやPEに大きく影響するだろう。昌磨のプロは最高だと思う。

不安要素はコンビネーションジャンプ。練習でも1本目を跳ぶ前に2本目を意識し、考え過ぎて失敗する選手が多い。昌磨は少し不安を感じるとSPで凡ミスが出る傾向がある。だからSPは大きなミスが出ずステップアウトくらいで済めばいいと思う。SP4位を予測したのは、こういった理由。

SPはおそらく羽生が1位、ネイサンが2位だろう。ネイサンが1位かもしれないが、SPはこの二人がトップ２で昌磨は少し遅れを取ると思う。FSは誰が1位になるか分からない。

昌磨は小さいミスが出る可能性がある。アリエフにもミスが出るだろう。アリエフの場合、特にSPで4Lzに挑めば回転不足を取られる公算が高い。

この二人以外で3位争いに入るのはジェイソン・ブラウン。ジェイソンのSPは素晴らしいプロだ。安定感も高い。初出場のダニエリヤンも好調。全米から姿を見ていないが、世選に向けヴィンセント・ジョウも復調しつつある。みんなの戦いぶりが楽しみだ。

田中刑事
また小言を言って刑事に申し訳ない。やはり日本スケート連盟は世選の選出を誤ったと思う。今大会の演技が証明だ。『Hip Hip Chin Chin』は刑事の良さが出ない。ミスマッチ。個性を引き出そうと戦略的にこのプロを選んだのは分かるが。

四大陸で二人（羽生と鍵山）の素晴らしい演技を見ていなければ話は別だが…。二人とも刑事より遥かに良い選択だ。鍵山優真の出番だと思う。

刑事はベストチョイスとは言えないが、出場権を得て世選に臨むのだから仕方がない。最高とは言えないが、刑事の滑りは悪くなかった。来季の枠取りは羽生と昌磨で十分だろう。刑事は、ここ数年一定のレベルを保っていて安定感があり真面目で信頼できる選手だ。

だが、期待の新星を見たかった。次世代育成の方が大事だと思う。
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以上です。

FSFさん、翻訳感謝です(._.)

けっこう長いこと宇野くんの事語っていたのですね。よく見ていらっしゃる。
本当に魅せるプロで両プロ大好きです。
まずは大会が開催されるかどうか…。

FSF様
長く語られた宇野選手の翻訳、本当にありがとうございます。
いつも拝見させていただいております。
いつも厳しめのコメントが多かった中、今回の復調にはお二人とも良い印象を与えたようで、同じ気持ち！と嬉しくなりました。
滑ることへの幸福感があふれていて、両プロ共にハマり、素晴らしかったと思います。
今シーズンの前半は見ていられないほどスケートが辛そうでしたが、ランビエール先生との関係性も良さそうで、精神的な部分の支えも大きいのだと思いました。

世界選手権に向けてピークを持っていき、宇野選手の最高の滑りを見られることを願っています。

3枠目は、刑事君の頑張りを認めて欲しく…
悲しいですね。
ただ、世界選手権でこの二人を見返すほどの演技を期待します！

羽生選手含め、頼もしい日本代表の3選手です\(^^)/

FSF様、いつも丁寧な翻訳をありがとうございます。

こんなにたくさん昌磨くんについて語ってくれているのに、いくつかの単語しか聞き取れなかったので、翻訳がとてもありがたいです。

二人はSPが好きなのですね。私はSPも好きですが、FPこそ昌磨くんのスケートの真骨頂だと思っていて、ワールドで「きれいな画面で」フリーを見るのを楽しみにしています。

SPでうまく行って４位だったとしよう、のくだりにちょっと笑いました。うまく行って４位かあ、でもそう思うと肩の力を抜いて見られそう。

刑事くんも、この２人を見返してほしい！
羽生くんも、納得の行く演技ができますように。
なにより、皆が健康に試合を終えられますように。