フランスGP女子SP会見 首位の青木祐奈「驚き」、中井亜美はトリプルアクセルを振り返る

グランプリシリーズ・フランス大会(アンジェ)の女子ショートプログラムを終え、上位3選手の記者会見が行われました。自己ベストを5点近く更新する76.31点で首位に立った青木祐奈選手、自己ベストを更新する72.63点で2位のアナスタシヤ・グバノワ選手(ジョージア)、トリプルアクセルがパンクしながらも70.66点で3位につけた中井亜美選手が登壇し、演技の振り返りやフリーへの思いを語りました。

動画の主な内容

  • 00:04 青木選手へ 自己ベストを5点近く更新した演技について
  • 01:44 グバノワ選手へ 五輪以来の自己ベスト更新について
  • 02:48 中井選手へ ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ気持ち
  • 04:20 青木選手へ首位発進の気持ち、中井選手へトリプルアクセルの振り返り
  • 07:01 グバノワ選手へ ジョージアでの試合後の調子について
  • 08:24 中井選手へ 最終滑走の影響
  • 10:09 青木選手へ 四大陸選手権のタイトルが心にもたらした変化
  • 12:10 青木選手・グバノワ選手へ ジュニア時代から競い合ってきた2人の思い
  • 14:23 グバノワ選手が明かすオストラヴァの思い出と、青木選手のスケートへの思い

要点まとめ

首位発進となった青木祐奈選手は「順位をあまり意識していなかったので、正直、首位発進というのが驚き」と率直に話し、ホテルで先生方と話して落ち着いてフリーに集中したいと語りました。

中井亜美選手は、冒頭のトリプルアクセルがパンクした瞬間について「一瞬頭の中が真っ白になった」と明かしつつ、6分間練習から落ち着けていたことで気持ちを切り替え、ルッツなど他のジャンプは心配なく跳べたと振り返りました。失敗の原因は「今は分からない状態」とし、動画を見て先生とフリーでの挑み方を考えるとしています。

青木選手とグバノワ選手はともに、新ルールでスピンやステップの配点が高くなったことに触れ、そこに力を入れてきたことが自己ベストにつながったと話しました。グバノワ選手は、ジョージアでの大会前は体調面の問題もあったものの、休養を経て練習を積み、「今はより良い準備ができていると思う」と語っています。

会見の終盤では、ジュニアグランプリの頃から競い合ってきた青木選手とグバノワ選手に、同じ会見の場に並ぶ思いを問う質問も。青木選手は、自分が良くなかった時期にオリンピックに出場していたグバノワ選手の姿から勇気をもらい、ずっと応援していたと笑顔で語りました。グバノワ選手もジュニアグランプリ・オストラヴァでの「可愛い思い出」に触れ、「あなたのスケートが本当に好き。腕の使い方が本当に自由」と青木選手に伝えました。

ショートプログラムを終えて

00:04
質問

(司会)上位2人は自己ベストを更新しました。まずは祐奈選手から。自己ベストを5点近く更新しましたが、これは非常に大きなことだと思います。ご自身の演技をどう振り返りますか? コンビネーションでGOEが1つマイナスになっていたので、さらに高くなった可能性もありました。

青木祐奈:(英語で回答)とても良い感触で滑れました。正直、ループ-ループはあまり良くなかったのですが……実はルッツを練習していたんです(笑)。自信はあったので、トリプル-トリプルのコンビネーションに挑みました。今シーズンは新ルールになり、スピンとステップの配点が高くなったので、スピンとステップでベストを尽くした結果の得点だと思います。この得点には(笑)驚きましたが、とてもエキサイティングですし、嬉しいです。

01:44
質問

(司会)そしてもう一人、嬉しい結果となったアナスタシア選手です。これまでの自己ベストはミラノ・オリンピックでの得点でしたが、そこからほぼ1点更新しました。どう受け止めていますか?

グバノワ:(ロシア語で回答。通訳の英語をもとに紹介)前回の五輪シーズン以降ルールが変わり、ステップシークエンスやスピンでより多くの点数を獲得できるようになりました。そのため、スピンやステップシークエンスの練習により多くの時間を割くようになりました。それが功を奏したようで、より多様なエレメンツから高い技術点を獲得できるようになりました。

02:48
質問

(司会)亜美選手、あなたは今大会のディフェンディングチャンピオンです。昨シーズン、グランプリシリーズ初優勝を飾った場所ですね。すべてが始まったこの場所に戻ってきて、どのようなお気持ちですか?

中井亜美:そうですね。昨シーズン、このフランス杯で優勝できて、すごく嬉しい気持ちを持ってこの舞台にまた帰ってきたので、プレッシャーとかは全くなかったです。今回もすごく楽しみな気持ちだけで演技できたので、気持ち的には楽に、楽しんでできたと思います。

首位発進とトリプルアクセルのパンク

04:20
質問

共同通信の吉田です。青木さんは首位発進ということで、グランプリでは過去になかったかなと思うんですけど、そのお気持ちと、中井さんはトリプルアクセルが回転抜けしてしまいましたが、あの場面の振り返りと今後の意気込みを。

05:04
青木祐奈

青木祐奈:そうですね。順位をあまり意識していなかったので、正直、今、首位発進というのが驚きですし、自分も明日に向けてどういうふうに気持ちを持っていったらいいのか、今すぐには分からないです。とにかく落ち着いて、ホテルで先生方と話して、フリーに集中していけたらいいかなと思っています。

05:55
中井亜美

中井亜美:パンクしてしまった時は、本当に自分でもびっくりするぐらいのものだったので、一瞬頭の中が真っ白になったんですけど、今回の大会はすごく落ち着いて6分間練習や本番を迎えることができていたので、パンクしてしまった後もしっかり落ち着いて気持ちを切り替えることができました。ルッツだったり他のジャンプには心配もなく、しっかり落ち着いてできたので、そこはすごく良かったなというふうに思っています。

グバノワ選手の現在の状態

07:01
質問

アナスタシア選手への質問です。ジョージアでの大会の後、あまり万全の状態ではなかったとおっしゃっていましたが、今の調子はいかがですか? 今大会への準備はできていますか?

グバノワ:(英語で回答)英語で話してみます。ジョージアの大会の前は準備ができておらず、体調にも問題を抱えていました。その後、少し休養を取って今は良くなり、もっと練習を積みました(笑)。今はより良い準備ができていると思いますし、そう願っています。

最終滑走の影響

08:24
質問

中井選手にお聞きしたいんですけれども、落ち着いていたと今おっしゃっていましたが、最終滑走だった影響は、体の状態や精神的な面で何かありましたか?

中井亜美:最終滑走という緊張は全くなくて、他の試合で最終滑走を何回か経験していたので、それに対するプレッシャーは全くありませんでした。待っている間もすごくいいイメージや動きができていたので、本当に今は、なんでアクセルを失敗してしまったのか分からない状態です。しっかり動画を見て振り返ったり、明日のフリーに向けてどうトリプルアクセルに挑んでいくかを先生としっかり考えていきたいなというふうに思っています。

四大陸選手権のタイトルと競技続行

10:09
質問

青木選手に質問です。昨シーズン、四大陸選手権でISUチャンピオンシップにデビューしてタイトルを獲得し、シーズン後に競技を続けることを決意されました。何か自信のようなもの、あるいはそのタイトルによって心に変化のようなものは生まれましたか?

青木祐奈:そうですね。少し、それによって続けるか続けないかを悩んだ時期もあったんですけど、今となってはそれが自信になっています。自分としてはプレッシャーではなく自信として受け取っているので、あの時の映像もよく見返しますし、あれがきっかけになって今があると思っています。フリーもしっかり自信を持って行きたいなと思っています。

ジュニア時代から競い合ってきた2人

12:10
質問

毎日新聞の倉沢です。青木さんと、可能だったらグバノワさんにお伺いしたいんですけれども、お二人はジュニアグランプリに一緒に出場されて、そこから困難もありながら現役を続けられ、今ではスケーター界の中でもベテランの域だと思います。ジュニアの頃から競い合ってきて、今日またこのプレスルームで一緒にいられることに対して、何か感慨深い思いはありますか?

13:13
青木祐奈

青木祐奈:(英語で回答)アナスタシアと一緒にここにいられて嬉しいです(笑)。ジュニアグランプリで一緒でしたし、私はいつもアナスタシアを応援していました。だから、ここにいられて本当に嬉しいです。

13:31
青木祐奈

青木祐奈:そうですね。困難なことはたくさんあったんですけど、違う国として……(笑)。自分があまり良くなかった時に、(グバノワ選手は)オリンピックにも出られていて、それを見てすごく自分も勇気をもらっていたので、本当に応援していましたし、この場にまた一緒に来られて、すごく嬉しいです。

オストラヴァの「可愛い思い出」

14:23
グバノワ

グバノワ:(英語で回答)ええ、私も嬉しいです。ジュニアグランプリでのある可愛い瞬間を覚えています……(笑)。言いたくはないんですけど(笑)、すごく可愛かったんです。

(司会に場所を聞かれ)更衣室です。(青木選手が「オストラヴァ」と答え)そう、オストラヴァ(チェコ)です。

14:52
グバノワ

グバノワ:実は言いたかったのですが、私、あなた(青木選手)のスケートが本当に好きなんです。腕の使い方が本当に自由で。そして、私たちが今もスケートを続けていることが嬉しいです(笑)。

青木祐奈:ありがとう。

まとめ

首位に立ちながらも「驚き」と話し、落ち着いてフリーに向かおうとする青木祐奈選手の姿が印象的な会見でした。四大陸選手権のタイトルを「プレッシャーではなく自信」と受け止めている言葉からは、競技を続けると決めた今季への強い思いが伝わってきます。

中井亜美選手はトリプルアクセルのパンクを冷静に振り返り、その後のジャンプを立て直せたことに手応えを見せました。ディフェンディングチャンピオンとしてのプレッシャーはなく「楽しみな気持ちだけで演技できた」という言葉も、フリーでの巻き返しに期待を抱かせます。

ジュニア時代から競い合ってきた青木選手とグバノワ選手が、オストラヴァの思い出や互いのスケートへの思いを語り合う場面は、この会見ならではの見どころです。上位3人の得点差はわずか5.65点。フリーでどのような演技を見せてくれるのか、ぜひ動画とあわせてチェックしてみてください。