ユ・ヨン　スケートアメリカ2021　フリー演技　(解説：英語)

レミゼのイメージが彼女のイメージや動きの感じにどうもしっくりこない気が。エビータだったっけ？とかは似合ってた気がするけど。他に何かもっと似合うのがある感じがするけどなー。同じ王道だったらミスサイゴンの方がまだ似合っているような。。。

終わった時凄い感動した。回転は知らないけどジャンプもよく耐えた。終わり1分は感情も爆発しててお客さんも乗せていって、こういうの樋口以外の日本女子に足りないとこなのかな。2013年の世界選手権でのヨナのレ・ミゼラブルを思い出した。

るる様のコメントを拝読して、今度は音を出して、「レ・ミゼラブル」を拝見してみました。
私は普段選手のプログラムを最初に拝見する時は、曲表現や選手の動きの特徴を知る為に音を消して拝見しており、「レ・ミゼラブル」を音有りで拝見したのは、実はこれが初めてでした。

脳内でジャンプを全て排除して拝見しましたが、これは私の想像以上に凄いプログラムで、終始魅力されました。

プログラムの最初から最後まで、ストーリーの起承転結が曲が変わる度にしっかり出来上がっており、感情表現も豊かで、拝見していてストーリーが分かりやすかったです。
消音でもストーリーは感じた物の、曲が有ると色々とより感じる物が有りました。　

ストーンやレースは有る物の、決して華美では無い色合いの衣装からユヨン選手が演じていらっしゃるのは、恐らく民衆でしょう。

これはあくまでも私の想像ですが、主人公が、パート１:戦いに向かおうと力強く踏み出す。パート2:しかし途中「やっぱり、私は駄目なんだ」と自信を失い諦めかけながら、自分と向き合おうとする。パート3:その結果、「それでも、やっぱり諦めたくない」と自分を奮い立たせ、何も恐れずに自身を開放して突き進む…このようなストーリーを感じました。　

実はこの曲を選択したのは彼女自身で、「自分のスケート経験と重なったから」が選択理由との事。
この主人公の感情の変化は、ユヨン選手自身のスケート人生の経験とも重なりました。

そして何より、米国の観客の皆様の反応が大変良く、会場と一体感を生んだ事が、このプログラムの良さを表しているでしょう。　　
よく拝見すると、演技後の拍手喝采だけでなく、コレオシークエンスに向かうポーズから既に立ち上がって拝見している観客が一部いらっしゃる事が分かり、中々拝見しない光景でした為、驚きました。　

るる様の仰るように、最後の1分間は、会場と一体感を生み、観客も巻き込んでおり、氷上のミュージカルを拝見しているようでした。
同時に、ユヨン選手はこのように周囲を巻き込むような表現をする事が出来るスケーターに成長されたと知り、まだまだ課題は感じる物の、本当に嬉しくなりました。

これまで様々なスケーターが演じて来られた「レ・ミゼラブル」ですが、私がこの競技を拝見し始めた2015～16シーズン以降で、ベストプログラムになりました。

SPも音有りで拝見しましたが、SPはSPの良さが有る物の、このFSはずっと良いプログラムです。
重要な五輪シーズンに、このようなプログラムを用意して下さった事に、感謝です。

次戦となるNHK杯でも、ジャンプの完成度に関わらず、再びこのような表現を魅せて、是非日本の観客の皆様も惹き込んで下さい。

次戦も頑張って下さい。