
中井亜美、五輪後の心境と「新しい自分」への挑戦を語る
ミラノ・コルティナ五輪で銅メダルを獲得した新潟市出身の中井亜美選手が、NST新潟総合テレビの「ターニングポイント」に登場。千葉県船橋市での公開練習後(2026年9月18日撮影)、元プロフィギュアスケーターの新海史子さんのインタビューに応じ、今季初戦の振り返りや新プログラムに込めた「新しい自分」への挑戦、そして五輪後に感じているプレッシャーについて語りました。
動画の主な内容
- 00:00 オープニング
- 00:32 今季初戦の木下グループ杯を振り返って
- 01:20 新プログラムの見どころ・特長(タンゴのSP、フェンスを使った演出、トリプルアクセル)
- 04:56 フリープログラムの見どころとシニア1年目の成長
- 06:25 ルール改正への対応(スピン・連続ジャンプ)
- 08:20 ジュニア時代からのライバル島田麻央の存在
- 09:30 五輪後にも練習欠かさず…原動力は?
- 10:45 4年後に向けて今季の位置づけ
- 11:28 銅メダル獲得で感じたプレッシャーと自信
- 12:34 GPシリーズ開幕へ 今季の目標
- 13:26 地元・新潟への思いとメッセージ
要点まとめ
今季初戦の木下グループ杯では、ショートプログラムで自己ベストとなる80点台をマーク。中井選手は「一番大きな収穫」と振り返る一方、フリーで出たミスを「まだまだこれから伸びていける」課題として前向きに受け止めています。
今季のSPは大人っぽさと自分らしさを併せ持つタンゴ。振付師から「今までやってこなかったものを」と求められ、初めてフェンスを使った演出にも挑戦しています。冒頭のトリプルアクセルは練習から決められていたこともあり、自信を持って跳べたと語りました。試合のヘアメイクは基本的に自分で行い、髪を使う振付に合わせて低めのまとめ髪にしたというこだわりも明かしています。
ルール改正でスピンの基礎点が上がり、オイラーが3連続ジャンプに含まれなくなったことを受け、スピンやジャンプ構成を先生と相談しながら見直し中。将来的には4回転ジャンプにも挑みたいと話し、ジュニア時代から切磋琢磨してきた島田麻央選手とシニアの舞台で再び戦えることを「本当に励みになっている」と語りました。
五輪銅メダリストとして周囲の期待に押しつぶされそうになることも「ないわけではない」と率直に認めつつ、練習には持ち込まず、自分の軸を保ったまま期待に応えたいと決意。メダルの自信にとらわれず、気持ちを切り替えて4年後に向かう姿勢を示しました。
オープニング
中井亜美:(インタビューのダイジェスト)周囲の期待が自分自身を押しつぶすような気持ちになることは、ないわけではないので…。練習が好きというか、スケートが好きっていう気持ちがあるからなんだろう。全然練習に行くことも苦じゃないし、好きでやってるっていう感じなので。表現の幅を広げるためにも新しい挑戦になってるので、新しい自分を見せるのにも大切なことなのかなっていうふうに思ってます。
今季初戦の木下グループ杯を振り返って
今シーズンの初戦が木下グループ杯だったと思いますが、初戦で感じた手応え、またそこで感じた課題について教えていただけますか?
中井亜美:そうですね、やっぱり一番大きな収穫はショートプログラムの80点台っていうのが、すごく良かった部分でもあり、大きな収穫だったなっていうふうに思っています。シーズン初戦でこれだけの点数をいただけたっていうのは、すごく良かったことかなと。でもやっぱりフリープログラムで少しミスが出てしまったっていうのが…うん、なんだろう、まだまだこれから伸びていけるなっていう、改めて課題も得ることができたので、すごくいい初戦を迎えることができたと思います。
新プログラムの見どころ・特長
初戦でいきなりショートプログラムで自己ベストの80点台というのもすごいなと思いましたし、タンゴが本当に素敵で。タンゴというと大人の女性のイメージもあるんですけど、中井選手らしい18歳らしさもあって。あのタンゴはどんなことを意識して踊っているんですか?
中井亜美:そうですね、振付の方とも相談しながら作ったんですけど、大人っぽい自分も見せながら、プラスちょっと自分らしさも入ったプログラムになってるので、そこはすごく他の方と違って、自分らしいタンゴになってるなっていうふうに思っています。自分自身も滑っていて難しいなと思うところもあるんですけど、表現の幅を広げるためにも新しい挑戦になってるので、そこは挑戦していて楽しい部分でもあります。
プログラムの中でフェンスを使った演出がありますが、ジャッジの方へのアピールといった感じの振付なんでしょうか?
中井亜美:そうですね。振付の方には「今までやってこなかったものをやってほしい」とも言われたので。初めてフェンスを使う演出になってるので、新しい自分を見せるのにも大切なことなのかなって思ってます。
本番のショートプログラムでフェンスを使うのは、気持ち的にどんな感じなのかなと思ったんですけど、本当に堂々とされていて、観客の方からもすごい声援が上がっていましたよね。
中井亜美:はい。初戦だったので、フェンスを使うところは少し緊張したんですけど、皆さんが思った以上に歓声を上げてくださって、それがすごく嬉しかったので、自分自身堂々と演技することができました。
冒頭のトリプルアクセルも本当に綺麗に決まって、加点もついていましたよね。
中井亜美:はい、そうですね。自分自身も練習から決めることができていたので、自信を持って跳びに行くこともできましたし、すごくいい出来のトリプルアクセルだったので良かったなというふうに思います。
オフシーズンの夏にお話を伺った時、新しいシーズンのテーマとして「新しい私」と色紙にも書いていただきました。このショートプログラムは本当にそれが表現されているのかなと感じたんですけど、いかがですか?
中井亜美:そうですね、見ている方にも伝わっていたらいいなと思いますし、自分自身も映像を見ていると、昨シーズンとはまたガラッと変わった雰囲気だったり、振りもたくさん入っているので、本当に新しい自分自身を見せていって、表現の幅も4年後に向けて広げていけたらいいなっていうふうに思ってます。
赤い衣装もすごく素敵で、ヘアメイクも前髪が少し変わったかなという印象で、さらに洗練されたような印象でした。ご自身でヘアメイクをされているんですか?
中井亜美:そうですね。試合は大体全部自分でやるので、ショートプログラムの時にどんなヘアアレンジにしようかなと思っていて、お団子もいいかなと思ったんですけど、プログラムで髪の毛をちょっと使う振付があったので、低めでちょっと大人っぽくしてみようという感じでやってみました。
フリープログラムの見どころとシニア1年目の成長
フリープログラムは、スケートの楽しさが伝わってくるようなおしゃれなプログラムだなと拝見しました。フリーの見どころ、見てほしいところはどんなところですか?
中井亜美:フリープログラムは結構自分らしさが出ているプログラムだなと思っているので、見ている皆さんにも楽しんでいただけるような演技にできたらいいなと思っていますし、曲調もコロコロ変わるプログラムになっているので、そういう曲調もしっかり自分自身が表現できるようにしていけたらいいなっていうふうに思ってます。
先ほどの公開練習でもフリーの曲をかけて練習されていましたが、一歩一歩のスケーティングの伸びやステップの軽やかさなど、シニアの舞台に上がられたこの1年間ですごく大きな収穫があったのかなと個人的に拝見していたんですけど、いかがですか?
中井亜美:自分自身では、なんだろう…成長している部分とか、気づかない部分がたくさんあったんですけど、周りから見ている方たちや先生方からも「すごく良くなったね」とたくさん言っていただくことが、木下(グループ杯)が終わってから多かったので、そういう時に少しずつ成長してるんだなっていうのを改めて感じています。もっと練習を積んでいって、また成長した姿をお見せできたらいいなというふうに思います。
ルール改正への対応(スピン・連続ジャンプ)
今シーズンはルール改正があり、フリースケーティングのジャンプの要素が1つ減ったり、スピンが加わったりしています。そこにどう対応し、実際に試合をやってみてどんな感じでしたか?
中井亜美:スピンの基礎点が上がったということで、ジャンプもそうですけど、スピンの重要性がすごく上がっていて、その分レベルの取り方も変わっているので、スピンの構成も先生と相談しながら変えていっています。新しいやり方に苦戦することもあったんですけど、そこはシーズン後半に向けてもっと良くできるところでもあると思うので、しっかり点数もたくさんいただけるようなスピンにしていけたらいいなっていうふうに思います。
フリーの最後のスピンですか? あれもすごいですよね。
中井亜美:そうです。試行錯誤しながら、どんな形がいいのかとか、曲に合わせながらスピンしていかないといけないので、また今までと違った難しさがあるなって思います。
連続ジャンプも新しく挑戦するものがあるのかなと思ったんですけど、ループから入ってオイラーを挟んでサルコウ、ダブルアクセルですかね。あのジャンプも初めてですか?
中井亜美:そうですね、昔やっていたのもあるんですけど、オイラージャンプが3連続に含まれなくなって普通のコンビネーションになったので、そういうところで点数の差も出てくると思います。でもそれで失敗してしまうと点数が減ってしまうので、そこは先生としっかり相談しながら、構成についても考えていけたらいいなって思います。
ジャンプもスピンも、今シーズンは新しい見どころが加わったということですね。
中井亜美:そうですね。プログラムも新しい感じになってるので、全体的に新しい自分をお見せできたらいいなって思います。
ジュニア時代からのライバル島田麻央の存在
ノービス、そしてジュニアと本当に切磋琢磨して一緒に頑張ってきた島田麻央選手がシニアに上がり、シニアの舞台で初めて一緒に競技をされたと思います。励みになったり、刺激もありましたか?
中井亜美:そうですね。ジュニアの頃から本当に一緒に頑張ってきたというか、本当に麻央ちゃんの姿を見て自分自身も頑張ろうっていうふうに思っていたので、こうやってまたシニアで同じ舞台で戦えるっていうのはすごく自分自身も嬉しいですし、本当に励みになっています。今シーズンもたくさんいろんな舞台で一緒に戦うことになると思うんですけど、自分自身もしっかり集中して、いい結果を残せたらいいなというふうに思います。
オフシーズンには、これから4回転ジャンプにも取り組んでいきたいというお話もありました。島田選手も今回4回転トウループが綺麗に決まっていましたが、そういったところも励みになったりしますか?
中井亜美:そうですね。自分自身も4回転ジャンプは将来的に跳んでいきたいと思っているので。今シーズンは跳べなかったとしても、オフシーズンにしっかり練習して着氷できたらいいなというふうに思います。
五輪後にも練習欠かさず…原動力は?
夏に私たちが密着させていただいた時、新潟で撮影があったあと千葉に戻られて、また練習されたというお話を伺ったんです。シーズンオフで、撮影や密着もあってお疲れなんじゃないかと思ったんですけど、それでも練習に行くのはどんな気持ちからなんですか?
中井亜美:やっぱり練習が好きというか、スケートが好きっていう気持ちがあるからなんだろう。全然練習に行くことも苦じゃないし、すごく好きでやってるっていう感じなので、本当に自分自身、楽しみながら今スケートができてるなって改めて思います。
中庭(健介)コーチからも、練習内容を強要するわけではなく、選手の自主性に任せてそれぞれが自主練習をしているというお話がありました。自分自身で今必要なものを考えながら練習されているんでしょうか?
中井亜美:そうですね。まずは自分で、何が必要で何が足りないのかをしっかり考えるようにしています。もしそれが間違っていた時は、先生が声をかけて「もっとこうしたらいいんじゃない」と言ってくださるので、自分で考えながらもいい方向に進んでいける環境になっていて、すごく今はいい環境で練習していると思います。
4年後に向けて今季の位置づけ
演技の幅を広げたいというお話もありましたし、先ほどの会見では4年後のフランス(五輪)のお話もありました。4年後のオリンピックに向けて、今シーズンは中井選手にとってどんな位置付けになりますか?
中井亜美:そうですね、オリンピックが終わって次のシーズンなので、気持ち的にもメンタル的にも大変な部分は多くなってくるとは思うんですけど、それを乗り越えることによってまた自分自身も強くなるし、新しく変われる部分にもなってくると思います。そのメンタルの強さは4年後にも必要だと思っているので、今シーズンは気持ち的にも強くなれるシーズンになったらいいなっていうふうに思います。
銅メダル獲得で感じたプレッシャーと自信
逆に、オリンピックメダリストとしてのプレッシャーを感じたり、周囲の期待が不安になったりはしませんか?
中井亜美:うーん…。周囲の期待が自分自身を押しつぶすような気持ちになることは、ないわけではないので、少なからず感じてしまうんですけど、あまり気にしすぎずに、練習には持ち込まないようにしていきたいなと思っていますし、本番でもそれでメンタルが崩れて失敗してしまうのは少し嫌だなと思うので、しっかり自分の軸はちゃんと保ったまま、もちろん周囲の期待には応えられるように、しっかり頑張っていけたらいいなというふうに思います。
でも、銅メダルは大きな自信になったんじゃないですか?
中井亜美:そうですね。今でも本当にびっくりするぐらいの結果なので、もちろん自信を持っていいと思いますし、でもそれをずっと思い続けていると次に進めないと思うので、しっかり切り替えて4年後に向けて頑張っていきたいと思います。
GPシリーズ開幕へ 今季の目標
この後は東京ブロック、そしてグランプリシリーズ。今シーズンはフランスとアメリカに出場されますが、今シーズンの目標を具体的に教えていただけますか?
中井亜美:まずは直近で東京ブロックがあるので、グランプリシリーズに向けての練習試合というか、気持ちの面でもそうですし、プログラムもしっかりいい感覚を持ったままグランプリに挑みたいと思っているので、東京ブロックでもいい演技ができるようにしていきたいなと思っています。グランプリシリーズは2戦ともしっかりいい結果を残すというのが今の大きな目標なので、まずはフランスでしっかりいい演技ができたら結果もついてくると思いますし、その先にファイナルも待っていると思うので、出場できるようにまた頑張っていきたいと思います。
地元・新潟への思いとメッセージ
今日はスポンサー契約の発表会もありましたが、地元の方々の支援を改めてどんなふうに感じていますか?
中井亜美:たくさんの方に応援していただいているのを感じると、自分自身もっと頑張らないといけないなっていう気持ちになるので、そこにこうやって地元のSANKAさんが応援してくださるということで、もっと頑張ろうっていう気持ちになりますし、地元なのですごく安心感もありますし、嬉しい気持ちにもなるので、SANKAさんにはすごくいい演技だったり、いい結果で恩返しできたらいいなっていうふうに思います。
活躍の幅がどんどん広がっていくと思います。コラボ製品が発表されたり、イベントもあるかもしれません。スケートとの両立もあると思いますが、ご自身の活動の幅が広がっていくことをどんなふうに感じていますか?
中井亜美:そうですね、大変にはなってくると思うんですけど、本当にたくさん支えていただいているので。自分自身もSANKAさんの商品はすごく好きですし、しっかり商品を大切に紹介できたらいいなと思っているので、それも楽しみながら過ごしていけたらいいなっていうふうに思います。
最後にカメラの方を向いていただいて、地元・新潟で応援してくださっている方やファンの方々に、中井選手からメッセージをいただけますか?
中井亜美:新潟の皆さん、そしていつも応援してくださるファンの皆さん、本当にいつもたくさんの応援ありがとうございます。昨シーズンは本当に夢みたいなシーズンを過ごせて、本当に幸せだったなっていうふうに思いますし、皆さんの応援があったからこそ、自信を持って楽しむことができました。今シーズンも自分自身の目標に向かって日々頑張っていけたらいいなっていうふうに思っています。これからもたくさんの応援よろしくお願いします。
まとめ
五輪銅メダルという大きな結果を手にしたあとも、中井選手の言葉からは浮き足立った様子はほとんど感じられません。自己ベストのSPを「一番の収穫」と喜びながら、フリーのミスはすぐに課題として受け止め、ルール改正にも先生と試行錯誤を重ねる——18歳らしい明るさと、競技者としての冷静さが同居したインタビューです。
特に印象的なのは、周囲の期待に押しつぶされそうになる気持ちが「ないわけではない」と率直に明かしつつ、「自分の軸を保ったまま期待に応えたい」と語った場面。メダルの自信にとらわれず「切り替えて4年後へ」という言葉に、ポスト五輪シーズンにかける覚悟がにじみます。地元・新潟への感謝のメッセージも含め、素顔が伝わる約16分の映像です。
フェンスを使った演出が光るタンゴのSP、曲調が次々と変わるフリー、新ルール対応のスピンや連続ジャンプなど、今季の見どころも具体的に語られています。グランプリシリーズでは「2戦ともいい結果を」と意気込む中井選手。この動画で語られた「新しい自分」が氷上でどう表現されていくのか、シーズンを通して注目です。







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