大阪府高槻市内の関大アイスアリーナで開かれたアイスショーに出演し、約半年ぶりに公の場で滑りを披露した宮原知子の動画です。


 フィギュアスケート女子で全日本選手権3連覇中の宮原知子(関大)が2日、関大アイスアリーナ(大阪府高槻市)で開かれたアイスショーに登場。左足の股関節の疲労骨折を経て半年ぶりに公の前で滑りを見せた。

「翼をください」の生演奏に合わせて演技。冒頭の3回転では空中でバランスを崩し両足着氷、2度目の3回転は2回転になったが、最後の2回転半はきれいに着氷した。「痛みを忘れてのびのびと滑ることができて、今までで一番楽しかった」。持ち前の正確なエッジワークと姿勢の美しいスピンで観客を魅了し、アンコールの拍手が湧いた。

 昨季はシーズンが深まるにつれ、股関節の痛みが増し、四大陸選手権と世界選手権は辞退。3月末から東京都北区の国立スポーツ科学センターでリハビリに励み、5月から関大で氷上練習を開始した。「ほとんど痛みはなくなっている」というが、普段の3分の1程度の練習量にとどめており、12月の全日本に合わせて調子を戻していくという。

 初の五輪出場に向けた今季のプログラムのフリーは「蝶々夫人」に決定。「たくさんの選手が滑っているが『宮原知子の蝶々夫人』と言ってもらえるようにしたい」。ショートプログラムは今後カナダで作るという。

 昨季の世界ジュニア選手権2位の本田真凜(大阪・関大高)も登場。ピンクのコスチュームに身を包み、3回転の連続ジャンプを含む、すべての要素を正確に決めた。今季シニアデビューし、五輪出場を目指す。「早く試合がしたい。楽しみでわくわくしている」

 ショート、フリーともにプログラムが完成している。ショートプログラムは自ら選んだタンゴの代表的な楽曲「ラ・クンパルシータ」と「ジェラシー」を使用。「最後のステップが難しいけれどすごくかっこいいので、見せ場にしたい」。フリーはトリノ五輪で荒川静香さんも使用した「トゥーランドット」で、五輪イヤーにちなんで浜田美栄コーチが選曲した。「自分らしく演技したい。シーズン最初から気合を入れてやりたい」と意気込んだ。

(2017年7月2日掲載 朝日新聞「故障明けの宮原知子が好演 アイスショー、本田真凜も」より)