ロス・マイナー　中国杯2016　フリー演技　(解説：ロシア語)

先程の続きになります（長くなり、申し訳ありません）。

冒頭の2Sに影響されることなく、3A+2T (+1.14)、3Lz+3T (+0.70) を
成功させたことは、上にも書いたように、マイナー選手本人にとって
大きな収穫になったのではないかと思いますし、
カナダ大会と比べて調子は上向きかなと感じさせる、
いずれも質の高いコンビネーションジャンプだっただけに、
後半に入ってからの3A、3Loでの回転抜けが非常に勿体なかったなと……。

成功したジャンプや3つのスピン要素は、前大会よりも質が高く、
演技全体のキレを見ても（素人の私では判断に限界がありますが）
調子は上がってきているように感じられたので、今回の演技が
（良かった部分も改善を要する点も）全米選手権に向けての
良いステップに繋がることを、また、全米までの練習が本人にとって
有意義なものになることを願っています。

マイナーさんのプログラム、すごく素敵です。
もの凄いスピードで滑る滑る、
解説者が難しいターンやステップを踏んでると
ジャンプが上手くいくといいです。
迫力ある滑りに圧倒されますから
練習リンクがめちゃくちゃ狭く感じました。

連続のコメント、失礼致します
（マイナー選手の演技に関するコメントです）。

今季 (2016-17シーズン) の全米選手権、SPでは昨季の全米以来となる
素晴らしい “New York State of Mind” を披露し、昨季と同じく２位発進。

これまで (昨季から今季前半) は、
① 3F → ② 3A → ⑤ 3Lz+3T x（後半) でジャンプを構成していたものを、
① 3A → ② 3Lz+3T → ⑤ 3F x (後半) に変更したことが奏功し、
今季 (少なくとも) 主要大会ではクリーンな演技が1度もなかったSPで、
ほぼ完璧な滑りが出来たことは、演技後にガッツポーズ＆笑顔が
見られたことからも、マイナー選手自身、本当に嬉しかったと思いますし、
一 (いち) ファンである私もとても嬉しかったです。感動しました。

また、演技内容に関しては、マイナー選手の持ち味といえる滑らかで
上質なスケート動作が、７つの技術要素は勿論のこと、プログラムを通して
(おそらく) ほぼ100%発揮できていたのではないかと感じました。

中でも、冒頭の3AはGOEにて非常に高い評価を得ており (+2.43) 、
スムーズなスケーティングからの入りで着氷後の流れもとても美しく、
国内大会 (選手権) とはいえ、ジャッジから評価されたことは
今大会における最も大きな収穫の１つとなったのではないかと思います。

それから個人的には今回、ステップ (StSq4 / +1.40) における
上体の動かし方およびエッジのコントロールのされ方･安定感が、
特に素晴らしかったように思いましたし、久々に昨季の全米SPの
演技を視聴し、その後で今大会の演技を (改めて) 観たところ、
更にこの “New York State of Mind” を自分のものにしたのだなぁと、
(勿論、昨季の全米SPも素敵な演技であることに変わりありませんが) この１年で
グッと風格を増したマイナー選手の滑りに、改めて感動させられました。

一方FSでは、昨季の全米と同様に大きなミスが複数出てしまい、
本人にとって不本意な演技になってしまったことは残念でしたし、
２年連続で同じような形で表彰台を逃してしまった (いずれも５位) のは、
やはりメンタル面の問題なのかな……と少々重たい気持ちにもなりました。

それでも、回転は惜しくもUR判定だったものの、冒頭で4Sを着氷したことや、
アクセルでの大きなミスの後、3Lz+3Tを綺麗に成功させたこと、
(中国杯では後半3Aが1Aになった後、続く3Loも2Loになるミスがあったが)
後半の3A転倒の後、気持ちを引きずらずに3Loを決めたことや、
（今季はスピン、ステップでの取りこぼしがマイナー選手比で多かったが）
SP、FS通してスピン、ステップを全てレベル４ (最高評価) で揃えたことなど、
FSの演技においても複数の収穫があったのではないかと思います。

全米選手権を終えて、現段階では来月 (２月) 中旬に開催される
四大陸選手権での第１補欠選手に決定しているほかは、
選手権大会以外の試合への派遣情報は、今のところ出ていませんが、
まずは (怪我や病気のリスクを減らすため) ゆっくり身体を休めてほしいですし、
今季、試合への派遣があれば次の大会 or 現役を続けてくれるのであれば
来季に向けて気持ちを切り替え、充実した練習が出来ることを願っています。

Happy Birthday, Ross!

今日 1/24 は、ロス･マイナー選手の誕生日です。
26歳の誕生日、おめでとうございます！

要素ごとの成否に左右されることなく、表情豊かに、
マイナー選手のノーブルかつ観る者が温かく優しい気持ちになれるような
素敵な個性をもって、いつもフィギュアスケートの魅力を伝えてくれる
－そのような素晴らしい選手の１人だと私はいつも思っています。

彼にとって大躍進のきっかけとなった
2011年の全米選手権FS － “カサブランカ”、

国際大会で初めて4Sを成功させ、ほぼクリーンな素晴らしい滑りを見せた
2012年のNHK杯FS － “海賊ブラッド”、

幾つかミスはあったものの、特別な思いを込めて観る者を感動させた
2014年の全米選手権FS － “Boston Strong”、

惜しくも完璧とはいかなかったものの、ノスタルジックな世界観を
美しく表現した 2015年の全米選手権SP － “追憶 / The Way We Were”

同じく完璧ではなかったものの、ノーブルな滑り＆表現で
心に響く演技を披露した 2015年の全米選手権FS － “Romanza”

７つの要素すべてを完璧に決め、見事自己ベストを更新 (85.36点) した
2015年のGPシリーズ ロシア大会SP － “New York State of Mind (１季目)”

ミスは出たものの、3A+2T、3Lz+3T、3Lz+1Lo+3S といった
得点源となるコンビネーションジャンプをいずれも綺麗に成功させ、
３年ぶりに自己ベストを更新 (163.56点) した
2015年 ロシア大会FS － “Queen Medley (Part l)”

そして、昨年よりも演技に深みを増し、
演技後にガッツポーズが出るほどの本人にとって納得のいく素晴らしい滑り、
沢山の観客の心をグッと掴む感動の演技を見せた、今回の
2017年 全米選手権SP － “New York State of Mind (２季目)”

マイナー選手にとって、26歳の１年間が充実した素敵なものでありますように。

また、フィギュアスケーターとしてこれからも滑り続けてくれるのであれば、
演技後に満面の笑顔となる、本人にとって納得のいく滑りが
１つでも多くの試合で見せることが出来ますように。

マイナーさん、GPのアサインにお名前が無いのですが
怪我でもされているのでしょうか
全米は確か5位でした。
アメリカ大会はきっと出てくださると思っています

咲 さま

コメントくださっていたのに、気付かず遅くなり申し訳ありません。

チャンプスキャンプの情報、教えてくださりありがとうございます。
グレーシア（で合っていると思います）、SP４位からFSでは１位となり逆転優勝（242.83点）でしたし、（チャンプスキャンプでは演技会のようなものを行っているのかは不明ですが）おそらくチャンプスキャンプでの状態が良かったのでしょうか、
TBDだったスケアメの１枠、マイナー選手に決まりました！

また、既に結果や演技など把握をされているかもしれませんが、今週出場した オータムクラシック においてもSPからFSで順位を上げましたし、FSの得点も150点とグレーシアには及ばなかったものの、ここ数シーズン（２季前のロシア杯は除いて）国際大会では150点に届かないことがほとんどだった中で、全米に向けて良いシーズンを送れているのではないかと感じました。

マイナー選手、次の試合はフィンランディア杯（10月6日～8日）ということで、約１週間ほどの調整となり少々大変なところではありますが、オータムクラシックで得た手応えをぜひこの大会でも活かしてもらいたいなと思います。