小塚崇彦 フランス大会2008 フリー

2008年グランプリシリーズ第4戦、フランスのパリで開催されたエリック・ボンパール杯(フランス大会-Eric Bompard Cachemire 2008)、日本代表-小塚崇彦
(Takahiko KOZUKA)のフリースケーティング演技の動画です。


Date:2008年11月15日
曲名:ニーノ・ロータ 映画「ロミオとジュリエット(1968年)」より   (Romeo and Juliet Soundtrack from the 1968 movie by Nino Rota)

技術点:82.68
構成点:72.10
減点:1.00
合計:153.78

B000066SF9Romeo & Juliet
Various Artists

2008年11月13日-16日フランス・パリ開催 GPS4戦エリック・ボンパール杯2008(フランス大会)の出場選手、日程、結果。女子はジョアニー・ロシェットが優勝、浅田真央2位。男子はパトリック・チャンが優勝、小塚崇彦2位。

(ロシア語)

(イギリス英語)

(イギリス英語)

解説:Chris Howarth

さて残すところはあと2人。スケートアメリカの勝者であり現在のところ2位につけている日本の小塚崇彦が登場です。 音楽は映画「ロミオとジュリエット」のサウンドトラックより。

4回転トウループで転倒。

ああ、これは素晴らしいトリプルアクセルートリプルトウでした!

コンビネーションへ入る際のエッジ捌きが美しい。

〔演技後〕

まったく、彼はずばぬけている!!そう思いませんか?! 覚えているでしょうか、ショートではデスドロップの際に転倒があったんです。フライイングバックシットスピンの時。非常に彼らしくないミスでしたが、しかし…、今日はとてつもなく素晴らしい出来だった。

はじめの4回転トウでの転倒の後は、少しのミスのしようもなかった。いや、ほんとに衝撃的でした。素晴らしくくつろいだスケートスタイルの持ち主だ。観ていて本当に楽しかった!
冒頭の4回転トウで転倒しました、踏切のときほんのちょっと引っかかったかな、着氷も2フットでしたね。しかしその後は、まるで氷上を統べる王のようだった。

素晴らしいコンビネーションジャンプ。前半のトリプルアクセル、最後のトリプルトウ。そしてこのフリップ。
このプログラムの構成好きだな!ジャンプの入り方がさりげないんだ。

ショートでは失敗したスピンです。うまくいってホッとしただろうね。スピンもみな良いポジションだ。足を抱え、エッジをかえ、常に上のレベルを狙っている。
そしてサルコー。この素晴らしく深い膝の使い方を見て下さい。こうすることでコントロールをしっかり保ちやすくなるんです。

アルバン・プレオベールも見つめます…笑 小塚がうまくいくよう祈っているんだよ、もちろんね。 しかし今日の自分の出来には納得していることでしょう。
(プレオベールとジュベールの2ショット)ああ、これは良い光景ですね。ジュベールは破れても堂々たる振る舞いです。

さて、現在はプレオベールがリード、ジュベールが2位。

それにしても衝撃だった、信じられないよ。こんな逆転を目の当たりにするなんて。4回転トウの転倒分が1点引かれますが、このフリーの得点を見て下さい!153.78!トータルで213.78!!首位に立ちました、タカヒコの笑顔が弾けます!

(カナダ英語)

(カナダ英語)

実況 B:Brenda Irving、解説 K:カート・ブラウニング

B:さて次に滑るのはGFP出場資格のある唯一の日本人男子スケーター、小塚崇彦です。実力者の二人、織田信成と高橋大輔は1試合ずつにしか出場しませんので…

K:優勝したとしても点数が足りないからね。

B:そうです。タカヒコは今シーズン序盤のスケートアメリカを制し、ファイナルへ向けいい位置を捉えています。

K:タカは素晴らしいジャンパーですがー僕たちは彼のこと「タカ」って呼んでいるんだけどーぜひとも、彼のエッジ捌きに注目して下さい。そして滑る際の根気の良さ、音楽への同調にも。冒頭、ここで4回転トーループを予定しています。回転が足りませんでしたね、残念です。

B:スケートアメリカでの優勝は彼にとって一つの里程標になりました。初めてのグランプリシリーズでの優勝でしたからね。

K:あのような力強い降り方は、円熟したトレーニングの成果をよく表していますね。美しいトリプルアクセル-トリプルトウでした。
今のはいいカメラアングルだったね!トリプルフリップのとき、僕たちの上を飛び越えてしまいそうだったよ!

B:タカヒコの場合、たまたまスケートをするようになったわけではなくて、お父さんが熟達した選手だったんですよね。彼のコーチでもあり、グルノーブルオリンピックにも出場しています。ですから、彼はきっと2・3歳のころからスケート靴を履いていたんでしょう。

K:彼のコスチュームは元世界チャンピオンの佐藤有香によるデザインです。彼女はコーチの佐藤信夫氏を手伝っていて、というか佐藤家全体がそうなんですが…彼女は、衣装に彼のスケーティングの純粋な美しさを損なってしまうような飾りを何も付けたくなかったんです。

B:彼はほとんどすべてを持ってるわ。力強いエッジワーク、安定感のあるジャンプ…、ただ一つ欠けているのはまだ4回転を跳べないことです。

K:いや、跳べるんだよね、試合では成功出来てないだけで。だけどすごく良いクワドみたいだよ。そのうち試合にも入ってくるだろう。
彼は静かに滑りながらあちこちできっちりポイントを稼いでいるよね。非の打ち所のない着氷だ、降りた後もしっかりエッジが走っている。
彼は何ごともいかにも簡単そうにこなしてしまうからそんなに難しいことをしているように見えないんだけど、スケートをよく知る人が見るとそのすばらしさが分かる。 穏やかなようで、激しいんだ。(ジャンプ)高い!!

B:この19歳による滑りは、パリでこの後に控えているただ一人のスケーター、カナダのパトリック・チャンに相当なプレッシャーを与えるでしょう。

K:僕は日本人スケーターたちの位置関係について考えたとき、織田信成がいて、高橋大輔がいて…、大きい試合で滑りたい!というその次の選手がなかなかいないんだよなと思っていたんだけど、やられたね。
これはトリプルアクセルだけど、この空中姿勢を見て下さい、そしてこのランディングの正確さ!!後ろ向きでアウトサイドエッジ、全くごまかしがない。
僕にしてみたら、彼は「僕もいますよ~」って忽然と現れ出たような感じなんだよ。若いし… ちょっとパトリック・チャンに似てるな。

B:少しね、確かにそうだわ。あら、TESを見て、いまのところ一番高い。そしてPCSも初めて70点台を超え、新たに首位に立ったのは小塚崇彦です!

K:(こづ、奇声をあげる)はははっ!でも転倒があったからね、まだ伸びる余地はあるよ。

カナダCBCとイギリスEuro Sportの和訳は、テイ様にご協力いただきました。素敵な翻訳ありがとうございました!

(日本語)

(カナダ英語)

(フランス語)